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2012/10/19

アジア選手権のご褒美

 たった5日間だが、自分のささやかな挑戦のことだけに集中し、おいしいものをしっかり食べて、翌日の仕事が無意識を邪魔することなくぐっすり眠って、針やマッサージで身体をケアしてもらう時間を過す。身体と頭にへばりついていた眠気もない。なによりちゃんと走れるじゃないか!
 到着翌日のミドルレースこそ、眠気が残っていたが、滞在4日目のリレーでは、ここ数年感じたことのない爽快感があった。さすがにほとんど練習をしていないので、レースは合計90秒の凡ミスをした。お世辞にもいいできとは言い難い。それでも、1・2走の中で群を抜いて速い二人に継ぐタイム。
 何より嬉しかったのは、8月以来の右膝故障、8月末の24時間ロゲイニングでさらにそれを痛め、走るのを控え、自転車で山登りをし、時々筋トレと短いスプリントで身体に刺激を与えてきた状態で、最低限ながらエリートの走りができたことだ。レース後の身体への負担は大きいが、なんだかまだまだ走れる気になってしまった。
 学期中に休みを取るしわ寄せは大きく、事前の1週間は仕事に追い詰められていた。遠征前後のイベントと講習会を抱えて、自分の都合でなんとかなる遠征を放り出してしまいたい気持ちにも何度かなった。リレーの2ndチームは出せるかどうかも分からなかったから、最後には、「もういい。とにかく義務は会議だけ。体調もモティベーションも優れなかったら、5日間の休暇だ!」と自分に言い聞かせて、開き直ることにした。
 レースに出ながらでも、余計なことを考えずに済む5日間は何よりの休養になった。加えて、ここ10年来の友人たちと分かち合った「アジアのオリエンテーリングを支えている」という実感は、大きな活力の源になった。アジア選手権も、アジアのオリエンティアが出会い、そして互いに刺激しあう場として成長した。バンケットの盛り上がりを見ているとつくづく思う。8-6年前のささやかな頑張りが結実した。
 元中国のトップエリートで、今は深せんで大学の教員をしているリ・ジが、何度も精神的に持ち上げてくれた。彼らとオリエンテーリングや研究を通じて、更なる関係を深めていくことができれば嬉しい。そんな「ご褒美」をもらって、帰国の途についた。

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△平均年齢42歳のJapanⅡチーム^^;

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2012/10/02

迷う

 2週間後の玉川トレランに向けて、誘導テープつけをした。今年から新しくコースになる尾根道を見ておくべきだろうと思って、地元の人とともに歩いた。昨年までコースであった永遠山までは踏み跡もしっかりしている。その三角点を確認して、そこから新しくコースとなった枝尾根に入った。山頂付近の道が不完全なのは想定通りだったが、その後も作ったはずの道がはっきりしない。手を抜いてるな、見に来てよかったよ。リスク管理ができている。さすが俺^^;
 地元の人は山作業に慣れている、なたのこも当然のように持っている。手際よく幹を切り、枝を払う。きれいな道が現れる。自分たちが作った新しい道にすっかり満足して中腹まで下ってきた。
 コンパスで方向を確認すると、どうもおかしい。南南東に向いていなければならないのに、ほぼ南に向いている。整置をしてみても、どうしてもいるはずの地図の尾根の方向が周囲の尾根の方向と合わない。
 しばらく地図とにらめっこしていて、ようやく気づいた。三角点のピークからいきなり降りてきてしまったが、本来下るべき尾根は、もう一つ先の小ピークから出ていた。下るべき尾根には赤で線がひいてあり、そこが三角点のピークの一つ先のピークだということは間違いなく目に入っていたのに、自分が間違えた尾根に降りていくことに気づかなかった。
 無為な道普請をさせてしまったお詫びをしながら、下ってきた尾根を登った。無駄にした時間約1時間。人はこのように道迷いに至るのだろう。

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