« 2012年3月 | トップページ | 2012年5月 »

2012/04/21

インタビュー

たまたま二つ連続で新聞のインタビューを受けた。一つは朝日新聞globe。隔週日曜日に入っている特集誌、もう一つはやはり朝日の小学生新聞。一方は、地図でもう一方は方向音痴。しかし一般紙なので結局同じような話しになる。

 地図が読める効用についての話しの時、ある交通系の大企業でオリエンテーリングをアレンジした課題や道案内を使った研修をしている話題を出したら、二人とも同じように食いついてきた。仕事がら情報を伝えることには敏感だからなのだろうが、彼らの反応を見ていると、地図を使った情報取捨選択・伝達はゲームとしても面白いだけでなく、教育的にも有用だというのは、ナヴィゲーション・スポーツ関係者の自己満足ではなく、広く社会に共有される可能性があることが分かる。

 そのことに鈍感なのは、実はオリエンティア自身なのかもしれない。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012/04/18

これを見ずして富士山を語るな(3)

富士山は言うまでもなく活火山である。どの登山口の五合目にいってもそれはある程度実感できるが、もっとも強く実感できるのはやはり最新の火口である宝永火口だ。御殿場から宝永火口を経由して富士宮五合目あるいは水が塚に降りるルートはたっぷり火山らしさを味あわせてくれる。

 僕のお気に入りの一枚(宮内佐季子撮影)

Img_29212920

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012/04/14

これを見ずして富士山を語るな(2)村山浅間社の巻

 僕たちオリエンテーリング愛好者は、富士宮市村山にある村山ジャンボという合宿旅館によく宿泊する。その脇にあるのが村山浅間社だ。1996年に富士山周辺アウトドアガイドを作成した時、この浅間社が平安時代以来の由緒ある神社だということをはじめて知った。

 村山浅間社で見るべきはなんといっても7月1日の山開きの神事だ。地元の中学生と山伏がふんどし姿で水垢離をする。その後は、破魔矢や護摩炊きが行われる。なによりの見所は山伏問答だ。これは京都聖護院系の流れを組む当地の山伏たちが、問答で正真正銘の聖護院系の山伏であることを証明するユーモラスなやりとりだ。「まっこと聖護院の山伏なら、この頭につけたるなんちゃらの由来を説明できるであろう!」と結界を守る山伏が聞くと、相手の山伏が、「そこに着けたるなんちゃらは、なんとかかんとかでござる!」と答える。この地が平安時代からの山岳信仰の一大拠点であったことを伺わせる。この行事にははじめて富士山に登った外国人オルコット駐日英国大使にちなみ、現在でも駐日大使が招かれている。
 村山神社を訪れたら、平安時代からの登山道「村山古道」を歩いてみたい。少し前に復活して随所に道標が建てられている。その歴史的考証は不十分だが、1000年以上前の人々が同じ場所を歩いたと思うと、登山の感慨もひとしおだ。五合目で富士宮口に合流している。

Simg_1560

▲水垢離の儀式

Simg_1572

▲山伏問答




| | コメント (1) | トラックバック (0)

クイックOその後

大学が新入生であふれる先週は、ほぼ毎日クイックOのデモンストレーションをやっていた。大学の見学に来た附属中学校の子どもたちが楽しそうにやってくれた新勧には結びつかないが、長い目で見ればオリエンテーリングの宣伝になるだろう。

  直前の野外活動のガイダンスを受けた生涯スポーツの2年生に声を掛けたら、やってくれた。残念ながらこの時誘った二人は、いずれもすでにクラブ活動をしていた。でも彼ら、楽しかったらしく、なんと自分たちで勧誘をはじめてしまった。初めに捕まえたのは、やはり生涯スポーツの学生。彼、みかけは今時の若者風にルーズなかっこだったが、タイムを競うといった途端、靴紐を締め直した。いいね~。

  そんなに下手ではなかったが、ベストタイムにほんの3秒くらい足りなかったのが、ちょうどよかったのかもしれない。表情には出さないが興味を持ったらしい。インカレにも出られるというとちょっと目の色が変わった。今クラブには3人しかいないと言うと、「クラブを建て直すのを楽しみにする」という始末。

 

 こんなハプニングが発生するのもクイックOという見世物があればこそだろう。

Simgp0815

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012/04/09

新勧クイックO好調

とうとう3人になってしまった静岡大学静岡キャンパスのオリエンテーリング部、今年は土俵際のクイックO大作戦。口べたの男子部員3名。とにかくデモンストレーションしなければオリエンテーリングなんてわかってもらえない。そこで取り入れたのが参加賞つきのクイックO。しかもその日のベストタイムをだすと、キットカットがもらえる。

 これが結構うけて、今日は10名以上が参加してくれたという。入部につながるかは未知数だが、このところ低調だった新歓を考えれば、10名以上が初日に参加してくれたというだけでも大ニュース。もちろん、これからクラブとしての真価も問われる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

これを見ずして富士山を語るな!(1)

 ロゲイングの準備をしていると、地域の思わぬ掘り出し物に出会うことがある。1980年代以来、富士山麓には多様な関わりをしてきたつもりだが、改めてその奥深さに触れた。
 富士山周辺には多くの浅間神社があるが、なかでも山宮浅間社を見ずして富士山を語ることはできない。富士宮や富士吉田、御殿場に浅間神社があることを知る人は多いだろうが、おそらく山宮の浅間社を知る人は少ないだろう。しかし、山宮浅間社は、れっきとした世界文化遺産候補としての富士山の構成資産の一つなのだ。
 何がすごいって、何もないことがすごい。つまりこの浅間社には本殿がないのだ。山門風の建物を抜け、階段を上がると、小高い尾根の先端に遙拝所があって、その先に富士山そのものが見えるのだ。つまりこの浅間社は、山体そのものを拝礼する古代の信仰の名残をとどめている唯一の浅間社なのだ。
 自然遺産登録に失敗した富士山。平成25年の文化遺産登録を目指している。所詮コニーデ、それ自体に唯一普遍的な価値があるとは思えない。しかし富士山は3000m以上の山に誰でも登れる可能性があり、また1000年を越える宗教的な登山文化を持つという点で、世界的にも特異な山だ。文化遺産としての候補推薦も当然だと思う。遙拝所の前に立つと、古代人の心性が忍ばれるという点でも、この山宮浅間社こそ、真っ先に訪れるべき場所だと言える。

Simg_3875

▲これが遙拝所。残念ながらデジカメでは富士山が見えないのだが、それこそ好都合。ぜひご自身の目で見てほしい。場所、周囲の状況があってこその富士の眺めなのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2012年3月 | トップページ | 2012年5月 »