防災の出前授業
大井川地区の小学校で地震防災の出前授業をした。海抜約4m。ハザードマップの浸水想定域外とは言え、近隣には高台は全くない。それは真剣にもなろう。
たった45分の授業だから、全てを伝えることは最初から諦めた。「不安のままで終わってしまうかもしれません。その先どうしたらいいかは、学校にお任せします。」と念を押しての授業だった。
地震動が来た時部屋がどうなるか、自分はどうしたらいいかは、静岡の子どもだけに教育が行き届いている。地震後1時間程度は津波の可能性があることもほとんどの子が書けた。ではその先は?ライフラインが止まる。明かりが必要。それから・・・・
高学年とは言え小学生に書けないのは無理もない。書けても彼らには現実的な対処は難しいだろう。教職員にこそ受けてほしい授業だったが、「子どもたちがその後のことをイメージできないことがよくわかりました」という教員の感想が聞かれただけでも、やった甲斐があったというものだ。
防災教育に興味を持つ学生4人を連れて行った。車中の会話もまた刺激的だった。先週末の講習会でみた閖上地区でお年寄りの救助に時間を費やし、自分は助かったものの、奥さんを亡くした男性が、「(見捨てて逃げていたら)一生悔やむことになる」と語っていたが、静岡に住み、国立大学に籍を置き、そして教育を職とするものとして、今防災教育に携わらなかったら、同じ思いをすることだろう。
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