ウェールズ(その3)
ナヴィゲーションコースの初日。室内での簡単なレクチャーの後、10:00には屋外にスタート。一応このコースは、基本的なナヴィゲーションができることが参加条件なので、参加しているのも、ツアーにハイカーを連れて行くからとかマウンテンマラソンに出ているからといった参加者のみ5名。インストラクターは24歳のGuy(歳は後で知ることになる)。屋外講習がスタートしていきなり雨。それも結構強い。日本のように間段なく降り続くわけではないが、こういう状態での西欧人の無頓着さにはかなわないと思う。さくっと、レインウェアを着て、なんでもないかのように講習を続けるし、受ける。
この日の講習での何よりの収穫は、学ぶべきことが(ローカルな記号の解釈を除くと)ほとんどなかったという点だ。現在地を確認し、目標を示して、その間に見える特徴を参加者に言わせる。さらにそれを確認しながら歩くとともに、頼れる記号とそうでない記号について、質問ベースで確認する。続いて、歩測の練習。それが終わると、参加者の一人に先導させて、他のメンバーはリロケートの練習。講習内容の基本的構成やその順序など、何一つ目新しいものがなかった。
唯一学ぶべきだと感じたのは、常に質問ベースで講習が進められている点だ。参加者が基本的なナヴィゲーションスキルを持っており、人数が限られていることが前提になっているのも大きな理由だろうが、これから屋外講習の準備をして集合という時にも、「じゃあ、持っていくものは?」ここで、また参加者から「日焼け止め」(その日は終日曇りまたは雨の予報)という絶妙のジョークが出る。ガレ場にさしかかると、すっと、弱いメンバーの後ろについて何かあった時のフォローの態勢に入るのもさすがだ。後で聞いてみたら、ナヴィゲーションについては山岳ガイドのコースの中で習ったものだが、基本的には独学だというのにまた感心。
この日は半分雨の中を一山回って来た。昼食も雨の中。核心部のピークからの下りの時には霧が出て視界が50mほどに。ナヴィゲーションにとってはうってつけの一日だった。
▲雨がふっても無頓着。雨に対する国民性の違いか?
▲珍しく晴れた一瞬。ヒースの丘のナヴィゲーションは楽しい
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