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2010/11/22

ロゲイニング世界選手権

 ニュージーランドで開催されたロゲイニングの世界選手権に出場した。世界選手権といっても世界で先着500人。つまりクリック競争に勝てば誰でも参加できるという「なんちゃって世界選手権」である。日本からは、7チーム6組が参加している。出場数だけみれば、世界4位なのだそうだ。
 開催地は、ニュージーランド南島のチェビオットという農業の街で、大自然の中というよりも、ほとんどが牧場の中を使って行われた。牧場なので、柵が至るところにある。その柵を抜けるのが一苦労。高さ2mのものあり、電気が流れているものあり。競技情報にも、各種の柵とその抜け方という一項があったくらいだ。
 とは言え、24時間の制限時間のロゲイニング。競技エリアも200km2を優に越え、2400点台であった僕らでも移動距離は100km近くだった。24時間だから当然夜間行動もある。ばっちり8時間は暗い中をナヴィゲーションしなければならない。一般の人ができる最高のアドベンチャーレースという見方もできる。
 参加者層の詳細はわからないが、オリエンテーリングで見知った顔や名前もあった。アメリカのシャロン・クロフォードやイギリスのイベット・ベーカー(1999年のワールドチャンピオンだ!)など往年のエリートオリエンティアもいる。どんなトップ選手だって歳をとれば、若い時と同じようなスピードでは走れない。彼らにとって速く走れなければ、どんな森でもナヴィゲーションは簡単だ。トレーニングを重ねることで充実感や達成感を得てきたはずの彼らにとって、歳をとっても充実感が感じられるアクティビティー、それがロゲイニングなのだろう。
 オリエンテーリング愛好者としてやや残念なのは、これが「ロゲイニング」という名前で別のIFまであるスポーツであったことだろう。ロゲイニングの扱いでオリエンティアと議論することの多い最近、このスポーツがたとえば「アドベンチャー・O」といった名前であったとしたら、どのように受け止められたかには興味がある。ナヴィゲーションスポーツというくくりでみれば、そんなことは取るに足らないことだとは思うのだけれど。
 レース内容の詳細は、いずれまた。

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▲地図を見ながら作戦会議中。地図は1:40000でA2サイズ。東西約14km、南北16kmの範囲。作戦時間は3時間もあるが、これだけの広さを24時間走ると思うと、あっという間だった。

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▲牧場は言え、こんな場所がほとんど。なだらかに広がる丘を縦横無尽に駆け巡る。

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2010/11/11

安倍奥つづき

夜が明けると、安倍川東稜にはご機嫌なトレイルが待っていた。地形を無視してやや不自然に開かれたトレイルだが、幅は広く整備状態もよい。一部岩がちのアップがあるが、下りは概して、気持ちよい。

 特に真富士から竜爪は地形萌えポイントあり、緩やかな下りトレイルあり。中級者から上級者まで、たっぷり満足できる。

 第2真富士から真富士までの下りに岩場とロープあり。ここは山になれていないとかなり厳しいと思うので、上級者向け。

 竜爪から桜峠までの下りも、今は道が荒廃していてわかりにくい。あくまで浅間神社までの尾根線にこだわるのでなければ、牛妻か穂積神社に出てしまうほうがよいかも。

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▲山並みの向こうに霞む富士山は静岡ならでは。

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▲十枚山にて。安倍川流域から南アルプスの眺めも素晴らしい。

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▲最後にピーク、竜爪を望む

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▲少しづつ高度を下げる安倍川東稜は、下りは基本的に緩やかなトレイルが続く。

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▲コースの随所から、我が町清水を眺めることができるのも嬉しい。

レースする場所じゃないけれど、このコースを誰でも楽しめるツーリングの形で提供しようというイベントを計画中。23年4月23日か30日になる予定。

 詳細はそのうちに・・・

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2010/11/08

日蓮宗は地形萌えの元祖?

 11月2日夜から、身延山→安倍峠→竜爪山→浅間神社の安倍川東稜大縦走(+α)に出かけた。NZのロゲイニング世界選手権でチームを組む田島利佳と、夜間走行+24時間行動の予行演習でもある。安倍峠から竜爪山を経て浅間神社は、一級河川安倍川の源流からほぼ市街地まで、東の分水嶺を一直線に結ぶルートで、工事中の第二東名を除くと一度も車道(林道も含む)を横切ることなく、市街地中心部そばまで下れるトレイルである。静岡市民なら一度は歩き通してみたいルートである。
 2日の夜19:30、下部温泉駅に集合した。駅前に止まるタクシーに七面山の登山口までお願いしたら、運転手さんも山をやる人らしく、「今からですか?」って顔をされた。
20:00スタート。予定時間約20時間の大縦走へ出発!
 七面山山頂まではコースタイムの約半分の2時間半で登頂。日蓮宗の総本山身延山の西方にあり、日蓮大聖人の高弟日朗上人と南部実長公によって開かれた。1900mの山頂になぜと思うような平地があり、地形萌えにとっては垂涎の地形だ。そこに僧坊と本堂が建てられている。阿闍梨はトレランの元祖とすれば、日蓮宗は地形萌えの元祖だ。

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▲ここから静岡県、八紘嶺にて(地形萌えは夜間走行のため残念ながら写真なし)。

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▲明けて、安倍川東稜には気持ちよいトレイルが続く(一部ロープなどあり、初心者には不向き)。

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