ロゲイニング世界選手権
ニュージーランドで開催されたロゲイニングの世界選手権に出場した。世界選手権といっても世界で先着500人。つまりクリック競争に勝てば誰でも参加できるという「なんちゃって世界選手権」である。日本からは、7チーム6組が参加している。出場数だけみれば、世界4位なのだそうだ。
開催地は、ニュージーランド南島のチェビオットという農業の街で、大自然の中というよりも、ほとんどが牧場の中を使って行われた。牧場なので、柵が至るところにある。その柵を抜けるのが一苦労。高さ2mのものあり、電気が流れているものあり。競技情報にも、各種の柵とその抜け方という一項があったくらいだ。
とは言え、24時間の制限時間のロゲイニング。競技エリアも200km2を優に越え、2400点台であった僕らでも移動距離は100km近くだった。24時間だから当然夜間行動もある。ばっちり8時間は暗い中をナヴィゲーションしなければならない。一般の人ができる最高のアドベンチャーレースという見方もできる。
参加者層の詳細はわからないが、オリエンテーリングで見知った顔や名前もあった。アメリカのシャロン・クロフォードやイギリスのイベット・ベーカー(1999年のワールドチャンピオンだ!)など往年のエリートオリエンティアもいる。どんなトップ選手だって歳をとれば、若い時と同じようなスピードでは走れない。彼らにとって速く走れなければ、どんな森でもナヴィゲーションは簡単だ。トレーニングを重ねることで充実感や達成感を得てきたはずの彼らにとって、歳をとっても充実感が感じられるアクティビティー、それがロゲイニングなのだろう。
オリエンテーリング愛好者としてやや残念なのは、これが「ロゲイニング」という名前で別のIFまであるスポーツであったことだろう。ロゲイニングの扱いでオリエンティアと議論することの多い最近、このスポーツがたとえば「アドベンチャー・O」といった名前であったとしたら、どのように受け止められたかには興味がある。ナヴィゲーションスポーツというくくりでみれば、そんなことは取るに足らないことだとは思うのだけれど。
レース内容の詳細は、いずれまた。
▲地図を見ながら作戦会議中。地図は1:40000でA2サイズ。東西約14km、南北16kmの範囲。作戦時間は3時間もあるが、これだけの広さを24時間走ると思うと、あっという間だった。
▲牧場は言え、こんな場所がほとんど。なだらかに広がる丘を縦横無尽に駆け巡る。
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