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2010/10/24

プレーを見る

土曜日は大学の公開講座で、「安心登山のための読図講習」。低下しつつあるとは言え、地方において国立大学のネームバリューは高いのか、29名の参加申し込みがあった。地味は公開講座のリーフレットを見てくる人が意外にいるのがびっくり。戯れに「大学がやるからよさそうだと思ってきた」という人は3名くらい。「村越の名前で来た」という人が5人くらい。まだこれでは食えないな。

 後半はオリエンテーリング形式で地図読みの確認。今回は比較的経験者が多いせいか、すむーすにいった。とは言え、分岐で立ち止まり、地図を確認したり、地図が違っている(山で使う地形図では当たり前のようにある)時にうまく対応できず、ミスをする人が多い。

 せっかくなので、その様子を携帯での動画でとって、最後の振り返りの時流して、解説した。今日の講習では、これが一番参加者も納得感があったようだし、自分としても事実に立脚しつつ、うまく教訓を引き出せたように思う。ナヴィゲーションでは他のスポーツのように、自分のプレーを見て、反省し、改善点を見つけるなんていう経験は普通はなかなかできないものだが、オリエンテーリング形式でうまくコースを組むと、内省力の高い人は自分で次への課題を見つけることができる。またそこにうまくコーチングを組み込み、ポイントを指摘して挙げることで、講習の満足にも、実質的なスキル向上にもつなげられるようだ。

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2010/10/21

トランス静岡

 イベントで世話になっているスポーツショップアラジンの店長がわざわざ大学に来てくれた。同時進行のいろいろなイベントを整理したいという話だ。うわさ段階からもうすぐ要項の出るイベントまで、アラジンさんがらみでも3つのイベントが進行している。
 もちろんメインの話題は「トランス静岡」。ほんとうに来年4月にやりそうな勢いになった。ひょうたんから駒とはまさにこのことか。警察との交渉とか、エイドへのロジスティック、スタートへのバス輸送など解決しなければならない問題は山ほどあるが、定員200名から始めれば、いずれも手の届く範囲の問題だろう。

*大浜海岸ゴールで、憧れのトランスジャパン気分がちょっと味わえる!(自己満足か?)
*コースの4/5ほどは横切る林道すらない完全トレイル(それだけタフだ。リタイアしても、車道まで2kmは歩くぞ)。
*日本では珍しいロマンあふれるワンウェイ!(バス輸送の分、ちょっと参加費高め)。

*近くには静岡の奥座敷、梅が島温泉(7時ごろスタートなので、のんびりとはいかないが・・・)

*一級河川の源流から河口まで、ほぼ1本の分水嶺を走破!(これがほんとの売り。安倍川の水流のごとく、静岡を駆け抜けろ!)

 活動のバリエーションを目指すトレランランナーにはたまらない仕掛けが盛りだくさん。乞うご期待!

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スタートの安倍峠付近(ここはコース外だが、こんな趣のある地形萌えにはたまらない谷が峠に詰め上がっている)。

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静岡の「主峰」竜爪山より市街地を望む。ここまでくればゴールは近いぞ。

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険しいはずの稜線上には、こんな不思議なスポットも

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第二東名ただいま工事中。内容をよく読むと、なんと現在では登山道がつながっているはずではないか?市街地中心近くにある浅間神社まで、なんと約45km中、車道を走るのはたったの300mという魅惑のトレイル。

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ゴール(予定)大浜海岸。

ぱくりごめんなさい、岩瀬さん。でも、TJARはみんなの憧れなのです。

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2010/10/15

オリエンテーリングin朝霧

オリエンテーリングin朝霧の告知と受付が始まっています。締め切りは11/9ですが、たいてい締め切り以前に定員に達する人気イベントです。

富士山西麓は、アジア航測および富士砂防提供の精密な地形データを使い、トップ選手も十分楽しめるナヴィゲーションが用意されているとともに、センター周辺のCPも増やして、家族や初心者グループも、より多くのCPが回れるように工夫します。

今年も朝霧の秋を堪能してください。

http://homepage.mac.com/camp_asagiri/diary/pg45.html

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地形萌え

来週発売?のヤマケイ11月号、「脱メジャーコース宣言」(だったかな)。その中の1pで、「ナヴィゲーションと地形萌え」のコース紹介をしています。一般読者にどこまで受け入れられるか不安ですが、編集者受けはよかった。

 地形萌え、いっきにブレークしないかな?

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2010/10/09

阿闍梨への道

 京都での学会の帰り、駅の案内所で京都一周トレイルマップを買った。おどろいたことに5枚ひと組、しめて2300円。本当は翌日走って帰るつもりだったが、首痛のため、次回のお楽しみ。
 ついでに、「阿闍梨の通る道分かりますか?」と聞いたら、「阿闍梨さんは、それこそ獣道みたいなところを通るので、一緒についていかないと分かりません。」と言われた。「じゃあ、いつ阿闍梨が修行するかはわかるんですか?」と聞くと、「それは延暦寺に聞かないと・・・」という返事だった。約30km、50km、80kmと伸びる修行の距離。いつかは歩き、走ってみたい。

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ジオサイト・オリエンテーリング

 火山を専門にしている同僚の手伝いで、ジオパーク認定に向けて動き出した伊豆での活動の効果検証に取り組んでいる。ジオパークとは世界遺産と同様、ユネスコが認定しているが、その名のとおり、地質学的に(ジオ)珍しい景観等を保全すると同時に、ジオツアーなど教育的な活動を通して、持続的に地域の発展にも貢献しようという仕組みである。日本ではすでに4つのエリアが世界ジオパークに、14エリアが日本ジオパークに登録されている。パークの中でも地質的な特徴が現れている場所がジオサイトである。 同僚が引率する(模擬)ジオツアーは、何のことはない。「地形萌えツアー」だ(詳しくは6月のブログ参照)。もちろん彼らは萌えるだけでなく、どうしてそこがそんな地形になったのかを、100万年の歳月の流れをまるでその脇で見ていたかのように説明してくれる。そこで閃いたのが、ジオサイト・オリエンテーリング。まあロゲイニングだ。ジオツアーにかかわっている人の中には、日本の観光形態は、人に引率されて、バスかなんかであちこち回るものが多いので、ジオツアーにそぐわないという考えを持っている人もいる。自然の中に点在する場所を自力で移動する手法としてオリエンテーリングは最適だ。おまけに、それをもとに名所を見て・走って回るという形態もロゲイニングを通して定着しつつあるし、世間の注目も集めつつある。 今、高校地学は壊滅的な状況であるという。高校理科のうち、物理・生物・化学は主要教科とされているのに、地学教員はいない高校も少なくない。そんな危機意識もあるのか、火山学者の中には、一般の人向けに学術的知識を提供する「アウトリーチ」に精を出す人がいる。古い理学部あたりにいると、そういう人は英語で論文を生産することが難しくなるので、「おまえ何やっているの?」ということになるらしい。だが、アウトリーチ派から見たら、このままでは地学はじり貧だという思いがある。なんだか、現在のオリエンテーリング界の状況を見ているようだ。 ま、それはともかくジオサイト・オリエンテーリングは、ジオパークにとっても、オリエンテーリング界にとっても重要なアウトリーチ活動になるのではないだろうか?近いうちに伊豆東部火山群でやってみようかな、なんて思っている。

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