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2010/05/07

アジア選手権の舞台裏(1)アウェーでの戦い

1)アウェーでの戦い(大会まで)
 18年前のアジア環太平洋選手権では総務を引き受け、静大オリエンテーリングクラブの学生を研究室に呼び集め、教育実習で忙しいさなかに、プログラム作りや人事計画を練った覚えがある。昨年のスキーOの世界選手権でも基本的には総務部門を受け持っていた。それにも関わらず、総務に「アウェー」意識があったのは、基本的にこの分野が自分の性にあっていないからだろう。その上、今回は主催者としての人事、会計からプログラムづくりまで、全てを自分に元に集中させてしまった。サポーターの全くいないアウェーゲーム。そんな趣でアジア選手権への準備は始まった。
 2009年のスキーOが終わり、準備が本格化した時、折良く行われた5月の打ち上げ会で、清水さんとチーム的場に運営を打診。いずれも肯定的な返事を得た。その後実行委員会の枠組みは夏までにはほぼ固まり、1年前には出すはずのブリテンも基本的には夏にはできていたが、輸送・宿泊の細部が詰め切らず、正式版の要項を出せないまま秋に突入してしまった。秋は9月から12月まで、自分が中心となる大きなイベントを4つ抱え、それらに追われると同時に、ホリデーシーズンでもない5月、いったい海外からはどの程度の人が来るのだろうか。そのあたりが読めないため決断ができず、正式版の要項の完成はずれ込んだ。結果として要項をウェッブにアップできたのは、1月中旬。大会発申し込みのイギリスの夫妻に、「要項はまだか?」と問われた直後だった。
 時期はともかく、その内容はエントリー方法も十分詰めきれず、せっかくのエクセルによるエントリーシートも十分に生かせない形式での見切り発車であった。要項の不十分さは、あとあとまで影響する。アウェーの雰囲気に飲まれた、開始早々の失点だった。

 技術レベルは世界選手権に比べるべくもないが、総務の負荷は遙かに高い。選手の数も3倍。なにより対応すべき単位は世界選手権が20ほどなのに対して、アジア選手権ではその10倍以上になる。参加パターンも一律ではないし、一人一人が様々な動きをする。国際大会に不慣れな海外参加者にも対応しなければならない。要項の情報不足等で、様々な入金の不備や質問が発生する。3月に入ってからは受付担当の清水さん、なおさんはその対応に追われた。それがITにも波及する。払っても払っても降りかかる火の粉のような運営負荷の中で、総務・ITチームが疲弊していくのが目に見えるかのようだった。皆、メールでのやりとりの中で弱音を小出しにしながら、かろうじてバランスを保った。

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コメント

村越先生

こんにちは(^u^)

アジアオリエンテーリング選手権の中津川・坂下の3日間、中国語の通訳をしました林です。

選手権も無事終了されてほっと一息ですね。ロングとリレーの成績はサイト速報でチェックしました。日本選手が健闘されていましたね。
(個人的には中国圏からの選手の成績がきになってしまいましたが(*^_^*))

先生がオリエンテーリング界の第一人者でいらっしゃることを後になって知りました。日本選手権も15連覇?だそうで、素晴らしいですね!

一緒に表彰式を行え良い時が過ごせました。

まずはお疲れさまでした。ごゆっくりお休みください(^-^)

ごあいさつまで。

はやし

投稿: lin | 2010/05/07 16:03

はやしさん
後半、中国の通訳をしてくれる方がいなくなって、改めて林さんに多くを負っていたことを痛感しました。危なげないプロフェッショナルな通訳で、とても助かりました。
 ありがとうございました。オリエンテーリングの方も、機会があれば是非チャレンジしてください!

投稿: shin | 2010/05/07 16:35

村越先生

早速のご返事をありがとうございます。

実は私、3年半前に脳こうそくで倒れまして、当時は言語療法に通いまともに話せない状態でした!

今回、通訳が決まり、訓練のために同じ町に住む中国人の知人のところへ行き中国語の話し相手をしてもらったくらいです(´∀`)

倒れた年には富士山や御在所岳に登りアクティブにしていました。ですのでオリエンテーリングができるくらいに回復できるよう、根性、根性続けます!(^^)v

投稿: りん | 2010/05/07 17:25

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