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2010/02/25

カシオ プロトレック

現在のモデルの表示デザインや製品の使用説明書づくりに関わった関係でプロトレックには愛着がある。さすがに僕はアウトドアに出る時には腕にはめられるコンパスを持つので、あまり出番がないが、リスト(手首)コンパスを持たない登山者やアウトドア活動者には、もっと注目されてもいいコンパスの一選択肢だと思う。

 一世代前のモデルでは液晶が1層で薄くなったものの、方位表示がやや見にくかった。現在のモデルでは十字形の方位表示になって、その部分が大きく改善された。気づく人が少ないと思うが、ベルトの部分も水平に置きやすくなっている点も、コンパスとしての利用しやすさに大きく影響する部分だ。

 2月に出た新製品では、時刻がアナログ針の形状だが、コンパスではこの針が北を指すようだ。

http://www.casio.co.jp/release/2010/prw-5000.html

ディスプレイの形状変化がどの程度見やすさを挙げているかは自分でも試してみたいところだ。

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2010/02/22

沖縄スローライフ

 沖縄で行きたいところ・・・。しばし考えて真っ先に浮かんだのは辺野古だった。沖縄どころか全国でも、今ある意味もっともホットなスポット。名護からの帰りは、まず辺野古に寄ることにした。海岸には座り込みのテント。すでに2000日以上続けているというから、この問題の奥深さが伺える。辺野古の海岸線からは、防波堤の先やさらにその先に小さな島が浮かぶ美しい海岸が見える。微妙な問題ではあるが、「辺野古へ行ってみよう!」的なノリで訪れても、この地の美しい海岸を見たら、「やっぱりここに基地作ったらまずいでしょ」という気持ちにはなれると思う。これまで、自分にとってニュースの中の世界でしかないことが、地元の人に比べたら些細な違いかもしれないが、少しだけ現実感を増して見ることができるようになった。
 次に目指したのはセーファウタキと久高島だった。これは「聖地オタク」の木村君の発案だった。セーファウタキは琉球王朝の最高の聖地で、世界遺産になったことから有名になった。高台の石灰岩台地にある様々な奇岩からなる。沖縄では聖なる方向とされている東に、久高島を拝める場所もある。その聖なる場所が次の目的地久高島である。かつては年間で数十回の祭りが行われていたという島で、それが一種の観光資源になっているが、それ以外には何もない島である。
 安座真から高速船で約20分。昨日のロゲイニングの打ち上げで二日酔い状態であった利佳ちゃんは、ここで脱落して、僕と木村君で島の北東の岬を目指した。歩くだけで癒されるような聖なる道を期待していたが、道は3/4くらいの地点までは簡易舗装がしてあって、やや期待はずれ。岬の突端は、波に浸食された珊瑚礁の名残で、この通り。

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 男二人で、7kmの散策を楽しんだ後、船が出るまでの間、つかの間のスローライフを楽しんだ。

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2010/02/21

沖縄でロゲイニング

沖縄で初のロゲイニングが行われた。レジャーモードでりかちゃんと組んで混合に出場。この時期本州は昼間でも手袋なしでは走れないが、沖縄では最高気温が21度。あったかくてまったりと走ることができた。街中にこんな木があるのも沖縄らしい。どことなく南国の香りが漂い、走りながらものんびり気分が味わえた。

本州からも10人以上が参加。木村君や高橋厚さんなど、コアなメンバーが来ていた。

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2010/02/20

朝霧で野外活動のためのナヴィゲーションをみっちり

3月5日から7日にかけて、朝霧野外活動センターで野外活動指導者の講習会が開催されます。

 この講習の特筆事項は、5日から6日にかけて、村越他を講師にして、みっちり野外でのナヴィゲーションやそれを使ったゲームを講習する点です。しかも、宿泊・食事を込みでたったの6000円と格安。

 最終日7日は、野外活動の専門家大東文化大の中村正雄氏が、野外活動の危険や安全管理についての講義を演習を交えて実施してくれる予定。

これはいくっきゃないでしょ、というお勧めの講習。

詳しくは、

http://homepage.mac.com/camp_asagiri/diary/pg49.html

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2010/02/16

過興奮

早大大会が終わってみると、先週末の絶不調が嘘のような穏やかな日々がやってきた。結局レースに向けて過興奮してたってだけのこと?

 元々興奮しやすい僕は、昔から大事なレースの前は緊張と興奮で辛い日々を過ごすことが多かった。気持ちよく大レースを迎えられたのは、スウェーデンのクラシック(ロング)の予選とノルウェーの時くらいか・・・

 せめて、「緊張も心地よかった」くらいにしたいものだ。

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投影

 ロゲイニングの普及や発展を語る時にしばしばオリエンティアから言われたのが、「ロゲイニングは本当にオリエンテーリングのためになるんですか?」という言葉だ。あるいは、「彼らは大会に出るけど、大会運営はしようとしない。仲間とは思えない」といった意見も聞く。オリエンテーリングは野外スポーツの中でも地図を使い自らの進路を決めるという点でかなり特異なスポーツで、その特異さからみれば、ロゲイニングとのバリエーションなど、外国人から見たときの標準語と関西弁の違いくらいでしかない。名前こそ違うが僕にとっては同じ「ナヴィゲーションスポーツ」の範疇だ。そして、運営をしようがしまいが、オリエンテーリング(あるいはナヴィゲーションスポーツ)を楽しむという気持ちは変わらないはずだ。だからオリエンテーリングを「うち」、ロゲイニングを「外」のように扱う表現にはずっと違和感を抱いていた。
 その漠然とした違和感は、「もし高校野球の女子マネージャー・・・」を読むことで、明確なものになった。「もし高校野球・・・」に「顧客とは誰か?」という問いが出ている。そして組織とは顧客に対して満足を提供するものだともあった。アウトドアで地図を使って冒険をすることを楽しいと思う「顧客」がいて、私たちにそれを提供する力があり、またそれが楽しいことなら、それだけで僕には十分に思える。だいたいどこのスポーツ界に、プレーするだけで大会の運営をしない人は・・・選手じゃない」スポーツがあるだろうか(まあ、その点オリエンテーリングは歴史的にやや特殊だが)。古参者にそんなこと言われたら、よほどの人じゃない限り、そのスポーツに根付こうとは思わないだろう。当然、普及なんてこともあり得ない。
 「もし高校野球・・・」には、こんなことも書いてあった。「マーケッティングは持っているものを提供するのではなく、顧客のニーズを聞くところから始まる(だったかな)」。大会に出たい(でも、大会運営はしない)という人が居れば、まずはそのニーズに応えることから普及は始まるだろう。その上で、「大会運営ってこんなにおもしろい!徹夜してハイになりながら運営したり、知らない人(特に子ども)がビラを握りしめて会場に来てくれたり、雨の中ずぶぬれになりながら準備したり、外国の監督を舌戦でやりこめたり、できるんだ!」そんな楽しさを大会運営をしている人が醸し出すことができれば、誰だって大会を運営してみたくなるだろうと思う。
 フロイトに投影という概念がある。自分が思っていることを相手の行動の背後に読みとってしまうことだ。ロゲイニング普及への「反感」は、なんだか投影のようで、ちょっと悲しい。

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2010/02/14

裸のランナー

 なんででたんですか?という質問を、早稲田大会のレース後、田島嬢から受けた。よもやそんな質問を受けるとは想像もできなかったので、答えに詰まった。「走りたいから」という以外に、この質問への答えがあろうはずがない。体育館では奈緒ちゃんからも「はるばるこんなところまで来たんですね」と言われた。今年度に入って2回目のオリエンテーリングだから、そういわれても仕方ないかもしれないが、僕にとっての早稲田大会は全日本に向けての重要な調整のレースであり、質と参加者が保証される大会だから、出られるならいつだってでたい。今年は、それより優先すべき行事がなかったというだけの話だ。
 まじめに取り組んだレースの例にもれず、前夜の眠りは浅く、頭は疲れ切っていた。おかげでスタート前25分前に会場を出たにも関わらず、3分ほどいったところでナンバービブをつけていないことに気づいた。それでもスタートは間に合ったし、幸いなことに身体も軽かった。トレーニングの手応えを感じた。一方、地図読みは追いつかないし、レース慣れしている時にはありえない場所で止まって、進路を吟味してしまう。
 地図交換をすぎたあたりで、前を走っている選手が上半身裸なのに気づいた。一瞬、世界選手権でのチェリ・ジョルジョのことが思い浮かんだ。世界選手権のリレーのアンカーとしてトップ集団を走っていたスウェーデン、フランス、ノルウェー、チェコの4選手の中で、スウェーデンのマルティンが枝を太股に刺して大出血した。併走していたチェリは、上着を脱ぎ捨てて止血にあたった。近づいてきたチェコの選手に「世界チャンピオンになれる。先に行け」と行ったが、当然のようにチェコの選手に、さらにノルウェー選手が加わり救出劇となった。マルティンは病院に着く以前に一時失神したというから、チェリの救出がなければ死亡していただろうと医師は語ったらしい。そしてチェリは他の2選手と一緒に上半身裸でゴールした。
 彼も速いので、なかなか追いつかないが、7へのアタックで捉えて尋ねたら、ウェアを忘れてスタート時から着ていなかったらしい。出走させたのもどうかと思う。2枚のウェアのうち1枚を与え、なぜ裸で走ってはいけないのかを説教し、そのままレースを続けた。彼とは、北西のループの間一緒だった。
 4分後の松澤には、最後のショートレッグで追いつかれた。いつものように、淡々と速いが、自分もトレーニングができているせいか、手の届かないところにいるようには思えなかった。最後は30秒くらいちぎられてしまった。
 この2ケ月のトレーニングのおかげで、疲労を感じた中でも我慢してペースを維持することはできた。ナヴィゲーションはスピードのバランスがとれているとは言えなかった。練習不足なのと、心理的に疲れていたので、全く切れのない状態だった。だが、スピードと技術のバランスがとれていないことは、長い目で見れば好ましいことだ。優勝できるとは思えないが、エリートの上位でまだまだおもしろい戦いができる希望が見えてきた。

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2010/02/13

その科学が成功を決める

 世に自己啓発の情報は多いが、その多くはいかがわしさが漂う。自分が成功したイメージを思い浮かべるだけで本当に成功できるのだろうか?こうした疑問は直接確かめることが難しいが、本書の著者ワイズマンや社会心理学者たちは、大規模な調査研究も含め、ちまたに流布する「成功の法則」の信憑性を確認してきた。その結果、「自分が成功した場面を思い浮かべる」ことは効果がないが、成功のイメージを具体化したり、小さなステップの目標を設定すること、あるいは成功のイメージと同時にその途中にある困難をリアルにイメージし、またその対処を考えることは効果があるといった、知見が示された。
 安易な自己啓発やメンタルマネージメントに警鐘を鳴らすと同時に、タイトルの通り成功の確率を高め、それに対する希望を高めてくる本でもある。
 前回紹介の「もし高校野球の・・・」と合わせて読むと、さらに効果的?

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ドラッカーのマネジメント

 「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 」(岩崎 夏海 (著)ダイヤモンド社 最近大学生協の書籍部で、萌え系高校生のイラストが表紙になっている、レジにもっていくのが恥ずかしくなるような本を買った。この本は、ある事情から意味も分からず野球部のマネージャーになってしまった女子高校生のみなみ(表紙には萌え系のイラストが描かれている)が、経営学の古典とも言えるドラッカーの「マネジメント」を読んで、甲子園を目指すために野球部をマネジメントする青春小説だ。ドラッカーのマネジメントというおやじくささと、萌え系女子高校生という意外な取り合わせが「変化球」的内容をイメージさせたが、意外と速球勝負の本格派。「マネジメント」の内容がよく分かる。  「野球部の『顧客』とは誰か?」「野球部は何のための存在するのか?」など、普及を考える組織のまさにマネージャーである自分として、深いが避けて通れない問いが随所で提示され、いちいち自分の実践を振り返り、またそれに対して新たで明確な意味を見つけだすこともできた。

 組織人でない人が自分自身のプロジェクトをマネジメントするという視点でも、参考になるヒントは多い。たとえば世界選手権を目指すという時、「自分(の世界選手権を目指すという行為)は何のために存在するのか?」、その時「顧客は誰か?」「顧客の満足はどのように定義され、またそれはどのようにもたらされるのか?」という視点から考えて見ると新たな発見があるだろう。

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2010/02/08

生殖戦略

 週末の2月7日は愛知県岡崎で普及講習会の講師をしてきた。人口減を指摘されて久しいオリエンテーリングだが、普及の努力をやれるだけやっているかというと、これもまた怪しい。このような研修会に参加する人は熱心なオリエンティアであることは間違いない。それでも「過去1年間に一回でも他人をオリエンテーリングに誘ったこと/そのような機会を作ったことがない人」は4割もいる。また、近年の普及の方法やバリエーションについては意外と知られていなかった。未経験者を勧誘しなければ、人口増加はありえない。TVに映る事も少なく、またプレーを見ることのできないオリエンテーリングではなおさらである。裏を返せば、オリエンテーリングの将来を考える人が、少しづつでも普及に意識を向け、一人一人が「営業マン」として未経験者を勧誘し、またそのための方法を身につけるならば、オリエンテーリングにはまだまだ拡大の余地があると言えるだろう。
 参加者の自己紹介の中で気に入ったのは、「人間種を保存していくためには食欲と性欲が必要だ。普及はいわば性欲のようなもの。最近オリエンテーリングも成熟したのか、ようやく性欲が出てきた」というもの。かつて、私も普及戦略を生物の生殖戦略になぞらえて考えたことがあるが、普及とは全く種の保存、そのためにはせっせと「子づくり」に励まなければならないのだ。
 もちろん、生んだ子どもをどう育てるかという視点も重要だ。生物には基本的には二つの戦略がある。魚類のように、100万個も卵を生むが、そのうち大人の個体になるのはほんの一握りという生物種もあれば、人間のように2人くらいしか生まないが、手厚い保護によってその2人を確実に育てるという生物種もいる。もちろん、その中間に様々なバリエーションがある。昨年の秋は、多くのイベントによって(まあオリエンテーリングじゃないものが多いが)相当数の産卵には貢献したと思う。そうして生まれた子どもたちを育てる方にも目を向けねばなるまい。

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