折り紙で地形萌え「安倍峠」
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栃木の高体連の講習は、高校山岳部の顧問が対象であった。前日から飲みで始まる。当日参加の岳連(県の登山連盟)からの差し入れの日本酒が3本。伝統的な登山の世界を見た気がした。
高校教師だけにユニークな人が多い。 美術の先生が二人もいたのは、ささやかな発見だった。興に乗って、講習当日のネタの一つである折り紙の等高線を紹介。さらに進めて、「尾根を折るとおもちゃみたいですが、谷を折るとリアリティーが出るんです」と話したら、「そうか、彫刻みたいですね。盛るんじゃなくて削ることで、リアリティーが出るんだ」と絶妙な切り返し。楽しい二日間だったが、飲み過ぎて胃が不調。身体も胃も時には休養さえないと・・・
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富嶽周回に始まる怒濤の一週間が終わった。自動車事故の始末をして、木曜日には県内某地区の学校保健大会の講師とコーディネーターをして、週末には栃木県の高体連の登山専門部会で読図・ナヴィゲーションの講師をした。学校保健大会は、参加の先生方が何度もリハーサルや打ち合わせを要求するので、どうしてそんなに緊張しているのだろうといぶかしく思っていたが、月曜日に印刷すべき資料の数を聞いたら800部だという。当日会場について、確かに800人は入ろうかという大ホールを見て、緊張の原因はこれだったかと納得。打ち上げの懇親会での彼らのこのイベントへかける思いを聞いて、自分の富嶽運営と重なって、思わずほろりとした。富士山麓を走っていた日が、もう遠い過去のようだ。
11月に立て続いたイベントが乗り切れたのも、多くの人たちに支えられたからだ。その中でももっとも活躍してくれたなおちゃんは、「夢に僕が現れてカレーうどんをご馳走してくれた」と言う。カレーうどんは彼女の好物なのだが、彼女はその夢を「村越さんが、私に食べやすい形で仕事を提供してくれた」と解釈した。
私自身、これらのイベント、講習その他を、やりたいという熱意と同時に、今やらないと後で後悔するという使命感に駆られて関わってきた。もちろん、これだけの事をひとりではできないから、近くにいて興味を持ってもらえそうな人たちに振っているのだが、それが「好物」として捉えられたことが嬉しい。富嶽周回では、本部を支えてくれたブルさんは、辛い目に遭いながらも、「職権乱用」で相馬さんと奥宮さんとの3ショットをとってもらったりして、イベントを目一杯楽しんでくれた。
今週末は、もう一つの「カレーうどん」、朝霧ロゲイニングがやってくる。富嶽での好評に気をよくし、ロゲイニングにも豚汁ポイントを作ることにした。それがブルさんの「カレーうどん」らしい。
参加者も全員無事ゴールして、ブルさんと富嶽周回を振り返る。至福の時。
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数日前のブログで、NHKはリーマン予想に関する数学者たちの闘いを描いた番組を放送したことを書いた。その中で「もちろん、海外の放送局が作成したものではあるが・・・」とよく調べもせずに書いた点を訂正、お詫びします。全くの偏見で、NHKの自社制作番組だそうです(NHKの友人が調べてくれました)。 それにしても、こんな地味な番組に制作費の投資をする勇気は素晴らしい。日本も捨てたもんじゃないと思った。
明日、BShiで、ロングバージョンをやるらしい。お詫びの印に宣伝。ハイビジョン特集 素数の魔力に囚われた人々 ~リーマン予想・天才たちの150年の闘い~ BShi 11月21日(土) 午後8:30~10:00
内容が分からなくても面白い!
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折り紙の等高線の話し、各地に展開したら、反響があった。
小学校の娘を持つ、地理教師。娘にブログの写真見せて、尾根・谷どれと聞いたそうだ。そうすると、尾根:まるっこい、谷:とがっている、といったとか。当然ブログの地形はその反対なので逆転しているのだが、実際の地形は確かにそのとおりになっている。山を折って地形を作っているから、それはそれで仕方ないのだが、現実との乖離が悔しい。
裏返せば・・・なんて思っていたが、そうか、山折りをするから尾根がとがってしまうのだ。谷を折ればいいのだ。そう思って作ったのが、以下の模型。
なんと、尾根:丸く、谷:とがっているの目的を達成しただけでなく、リアリティーがぐんと高まった。結局日本の地形は沢の浸食でできている。その成因に近い形成過程を経るからこそリアリティーを感じさせる作りになったのだろう。
等高線を引いてみたら、さらにうっとり。もう涎がたれそうだった。
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オイラーは素数の研究に没頭したが、その理由は素数と世界の成り立ちの間にはなんらかの関係があるはずだという直感からだった。しかし、実際には素数の出現には規則性がなんら感じられず、両者の関係に懐疑的な考えが当時は支配的であった。それを一変させたのが素数によって作られる数式の極限(?)が無理数である円周率パイの簡単な式と等価であるという発見であった。その後素数の数式によって定義されるゼータ関数の自明でない解の間隔を表わすであろう数式が、原子核の取り得るエネルギーを表わす数式(記憶不明確)と酷似していることが、プリンストンでの午後のお茶の時間の物理学者と数学者の何気ない会話から発見された。素数と物質の成り立ちに関係がある可能性が初めて、間接的ながら示されたことになる。
オイラーがそこまで予想していたとは思えないから、オイラーの探求の端緒は直感であったに過ぎない。その直感は、真実というよりは多分に「世界はこうあるべき」という信念に基づいたものだと思われる。科学的な発見の背後に、オカルティックな信念があることが興味深い。これが、15日のNHKスペシャルでやっていたリーマン予想についての番組である。
素数の話しだから、ヴィジュアルに見せるものなどほとんどない。しかし、理論の進展の舞台裏を語る数学者たちの話しぶりが、僕らが萌え地形を語り、オタクがアニメキャラを語る時のように、高揚感に満ちている。そんな様子を見るだけでも十分に価値があった。こんな渋い番組を放送するだけでもNHKの存在価値がある。もちろん、海外の放送局が作成したものではあるが・・・
(記憶が不鮮明で、一部不正確な記述があります)
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誰もが気軽に出られるイベントも必要だが、(目標に応じた)その人なりの準備をし、ようやくその舞台に立てるイベントも、競技レベルを高め、その世界の奥深さを作り出していくためには必要である。トレラン界では、トランスジャパンがその筆頭であろう。限られた人だけが出ることができる点に大きな意味と意義がある。
また両者の中間には、本来この世界で必要とされるべきスキルを過不足無く要求し、レースというよりもそのスポーツに関わる規範を示すレースが必要だろう。ハセツネも本来はそんなイベントのはずだ(10時間を超える走行時間、夜間走行、少ないエイド)が、残念ながら、近年そのあたりはぐたぐたになりつつある。なにより、山岳関係団体が主催しながら、自然の中に入るにあたって、ナヴィゲーションを明示的には一切要求しないのは、いかがなものであろうか?
個々のレースのスタンスに対して異を唱えるつもりはさらさらない。しかし、界全体としてのバランスは必要だ。先週末開催した富嶽周回は、個人としての富士山麓という場に対する思いの結実であると同時に、トレイルを走る行為のスタンダードを示したイベントである。
ある程度の誘導はつけたが、道標のある登山道や遊歩道、または重要な分岐のない区間には一切誘導をつけないレースである。その分参加者には、1:25000を縮小した精彩な地図を提供し、地図で確認すれば確実にルートが分かるようにした(もちろん、地図だけでは常に確実なルートファインディングができないことは、通常のアウトドア活動と同様である)。
その分エイドでのサポートは充実させた。また各エイドに参加者は自分が必要とする荷物を全て預けることができる。距離は87km。食料や天候によっては用具の準備が、完走できるかどうかを分けるイベントでもある。
結果を見ると、大集団で林道を行きすぎてしまったり、難しいルートファインディングで道を間違えるなどのトラブルが随所で起きた。その割には「もっと誘導をつけろ」という苦情?はあまりなかった。選手の中には「そういうコンセプトを謳っているイベントなのだから、地図を読まない方が悪い」という考え方をした人もいたという。いずれも、このイベントが提唱する「アウトドアで自分ですべきこと」について、一定の理解を示してもらったということができるだろう。
もちろん、この考えには異論があろう。しかし、まだ発展途上であり、「競技場」についての明確なルールを持たない(一般のスポーツは競技場の大きさや仕様についても明確なルールがある)トレランのおいては、様々な考え方の余地がありえる。全体としてバランスが取れた社会が形成されることが重要だ。それと同時に「棲み分け」ではない、共存も必要だ。
おりしも第一人者の鏑木さんのイベントが今日行なわれていた。彼はどんなコンセプトでレースを準備したのだろうか?
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等高線と地形の関係学習に折り紙を使うアイデアをだいぶ前に松澤から聞いて、最近積極的に試すようにした。折り紙を対角線に同じ方向におり、縦横半分に反対方向におると、中心をピークにして4本の鋭い尾根が出た地形ができる。これに平行風に線を何本か引けば地形と等高線の関係ができる。
もっと複雑な地形はできないかと考え、その中でも比較的簡単にできたのがこれ。折り紙でもかなりの表現力がある。だいたいだが、等高線を引くと地形との対応がよくわかる。なにより持ち運びもでき、参加者に自分で作ってもらうこともできる。
裏を使っているので白いが、表は銀紙。銀紙や金紙は立体造形がしやすいので適している。まだうまくできないのが鞍部。折り紙の造形をきわめなくちゃ。
左が折り紙で作った地形。線を引いて上からみたのが右
尾根の分岐、長い尾根、傾斜の違う尾根、テラス、尾根の曲がりなどかなりの要素ができる。問題は鞍部。きれいに作る方法がまだ発見されていない
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11/8に、本栖湖で、アウトドア系出版社のイベントでミニロゲイニングをした。宮内にコース設定を依頼したのだが、いつものように容赦がない。かなり急な斜面の中の沢で、平地から40mくらいあがったところにコントロールがあった。設置の時、尾根の道からトラバースしたが、斜面が思ったより急で滑りやすく、また沢底も岩がところどころ露出していて、嫌な感じがしたが、地面は全体的には落ち葉でふかふかしており、まあ大丈夫だろうと判断してしまった。 競技が開始になって、パトロールに出た。フラッグに近づいて下からみていると、斜面をトラバースしようとしていた小学生の子どもが斜面方向に動き出し、制動がきかなくなって、沢底まで疾走し、そこで転倒。ちょうど沢底にあった岩に身体を強打し、泣き叫びました。岩は尖ってもいなく、ほぼ地面に平坦にあったので、大事には至らなかったものの、腰骨を強く打って、痛い、痛いと言いながら大泣きしはじめた。すぐその子のところにいって、とりあえず抱きかかえ、様子を見る。近くにいた方が、「なんでもしますから言ってください」と言ってくれたので、必要性は低いと思ったが、救急車の手配を頼む(のちにキャンセル)。 子どもが腰のあたりを押えているので、触りながら、痛い場所を確認、おなかも痛くなく、気分が悪いこともないので、この時点で大事ではないと判断。落ち着いてから立たせて、痛みがないことを確認。お父さんと一緒だったので、そのまま行かせた。その後は元気で、最後も走って帰ってきた。 転倒した際、腰骨を打ったのは偶然に過ぎない。頭や内臓を打ったかもしれないと思うとぞっとする。なにより、事故は「思いがけないもの」ではなく、自分自身その予兆を感じていなが回避の行動を取らなかったことが悔やまれた。
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タカタッタ(ランニングマガジン)の取材で、阿闍梨のメンバーと安倍奥の山伏(やんぶし)岳に登ってきた。このエリアの名峰で、一度は登りたいと思っていただけに感慨ひとしお。飯山でした。
下りの大谷崩れは日本三大崩壊地だそうだが、そんなこと知っている人がいったいどれだけいることか?ちなみに、他の2カ所は僕も知らない。
山頂からの眺めはこちら
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