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2009/10/19

今更ながらの里山ハイライト(2)

 里山どころか、ハセツネも終わってしまった。超長距離を2週連続するとどうなるのだろうか?全く持って未知数だった。最悪の場合、ハセツネは走る前から棄権ということもありえた。しかし、里山のダメージは驚くほど小さかった。里山の続きを振り返ってみたい。
 三峰へ「お見事」な直登をした後は、台地上の気持ちのよいシングルトラックが待っていた。そのトラックが終わるころ、CP6に到着。CP7も、新しい車道を下って、徒歩道に折れて入れば自動的に付ける。そう考えたのが甘かった。徒歩道に入ってからは延々登りで、僕が遅れだした。遅れるということはそれだけ地図読みの余裕がなくなる。道を詰めていけばなんとかなる。そう思って宮内・小泉が先行するのをひたすらついていった。
 でもおかしい。地図では尾根を緩く巻いて、隣の沢の入るはずだ。沢の方向も元の方向のままだ。分岐を見落としたか?3分ほど進んでも右に巻いていく気配がなかったので、戻ろう!と声をかけた。宮内が「車があった時点で警戒しなくちゃいけなかった!」と叫んでいる。地図上で道が巻いているはずの川の渡河点まで戻るが、道が見あたらない。しかしよく見ると、川沿いに廃道らしきものが見える。これが道かどうかは確信がない。しかしとにかくこの尾根を巻かなければならない。
 尾根を巻き上がって反対斜面を見ると、廃道らしきものがある。高度を上げていくのはおかしい気がするが、今はこれが一番可能性がある。そう思って進むが次第に廃道らしさも消え、ただの藪になってしまった。フットならなんということのない藪だが、MTBを担ぎながらはこたえる。そんな時、うしろから、「カード落ちましたよ」という小泉の声が聞こえた。「ナンバーカードが落ちたのだろう」と聞き流したが、宮内が「村越さん、チェックカード!」と言っている。僕はザックのウェストベルトのポケットからチェックカードを落としていたのだ!ウェストベルトのポケットのファスナーのつまみにクマ鈴を付けていた。それがやぶに引っかかってファスナーが開いて中身がこぼれていたのだ。あまりに穏やかな口調に、必須装備を忘れてアホで賞をもらったチームの「アホ」ぶりなど取るに足らないほどの行為をしてしまったという実感がなかなかわかなかった。これがなかったら当然失格である。こうして我がチーム最大の窮地は小泉によって救われた。
 斜面の感じからして下らなければならない。そう思って下り、谷の中にでるが、まだ斜面の中腹にいるようだ。やや上に流れている気はするが、確信が持てない。こんな時は、主催者への対人イメージが成否を支配する。主催者の技量に疑いを持つと、こちらも合理的かつ厳密に動こうという意思がそがれてしまい、結果としていい加減な動きをする。イーストウィンドへの評価が一瞬頭をかすめ、最善策である下に下ることにした。50mほど下ったところにぽつんと廃道があり、その曲がりにCP7が見えた。
 
 たかだか20分ほどのようだが、チーム朝霧はMTBオリエンテーリングとフット(スコア)オリエンテーリングのトランジットであるCP9へついた。MTBオリエンテーリングはたったの6km強。さっさと終えれば、フットオリエンテーリングは3:30程度で終わるだろう。CP10まで1時間掛かったとしても、CP10では21時のスタート開始時刻までかなり休めそうだ。
 そう思ったのは全くの楽観的観測だった。6km強のMTBオリエンテーリングに2時間半もかかったのだ。深い谷に高い尾根。登りのかなりは担ぎであった。道を回っても結局アップダウンがたんまりある。「これは、MTB担ぎフットオリエンテーリングという新しい種目だな」と悪態をつきながら、ゴール。確認はしていないが、他のチームとのタイム差はあまり開かなかった。ルートミスがおおかったのだろう。ちょっと消極的過ぎたかもしれない。
 それでもこの時点で、CP10へのスタート開始時刻まで4時間10分もあった。これは当然全コントロール取りでしょ!MTBでかなり体力を消耗した僕ですら、当然取れると思っていたし、小泉も宮内もそれ以外は考えていない様子だった。当然全部取るための最短ルートを計画し、実行に移す。後半日が暮れることを予想して、易しいCPの多い南部を後ろに回す。
 森は素晴らしかった。藪もひどくはなく、CP位置も地形上の特徴に正しく置かれ、気持ちよいナヴィゲーションができた。主催者の苦労を一瞬だけ忍んだが、実際設置した田中正人は二日間も設置に費やしたという。うんざりしたのは、ほとんどのCPが入っては戻るという出戻りだった点だ。特に西側のCPは全て30m以上は下って登り返すというボディーブローのようなダメージを僕たちに与えていった。MTBでかなり消耗していた僕は、できるだけCPに近づかない努力をして、全て小泉にとってもらうことにした。
 前半は2時間掛からず回れたので、このまま全部取るつもりで後半のエリアに入った。しかし、だんだんペースが遅くなってくる。しかも、17:30を過ぎると暗くなり、ナヴィゲーションのペースも落ちる。
 制限時間まで30分で、残すところ3つとなった。直感では「行ける!」と感じている。宮内も「楽勝です」みたいなことを言っている。だが冷静に計算してみることにした。霧ヶ峰の二の舞はごめんだ。
 上の分岐まで4分、その先14まで往復で10分、13をとるのに5分以上、残り10分でゴールは厳しい!直感とはだいぶ異なる結果に愕然とした。その計算を宮内に伝えると、彼女も「ほんとですね」といって納得してくれた。実際14は、いくだけで10分以上掛かっていた。無理して13に行ったら、間違いなくアウトだっただろう。
 2位の芝やんチームからは、「全部を狙って大減点を期待してたんですけどね・・・」と後で言われた。
(続く:予定)

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