固有振動創作おもちゃ「ゆらゆら」
昨年共同研究をしている同僚にそそのかされて災害情報学会に入ったら、いきなり今年大会が回ってきた。先週末は二日間学会参加、運営手伝い。
日曜日午前中、僕が担当していた部屋のセッションは防災教育だった。ほとんどは「こうしました」「でも検証はないよ」というつまらない発表ばかりだったが、「世界一安あがりな固有振動創作おもち「ゆらゆら」の発表は面白いばかりかためになった。発表者の納口さんは、防災科学技術研の研究者の方で、年間200回は「ナダレンジャー」に扮して防災教育をするという。その中で考えついたのが、この「ゆらゆら」という教材である。世界一安上がりを自負するだけあって、制作費1円以下。紙はそこらにあるものなんでもよく、それにホチキスがあればできあがり。図のように紙を丸めて、大きさの違うものをホチキス止めすればできあがり。長さによって固有振動数が違うので、揺らす周期によって違う長さの紙が揺れるというデモンストレーションだ。これだけなら、なんてことないが、納口さんのすごいところは、その紙をハート型にしたり、星形にして、「星のまたたき」といったおしゃれなネーミングをする、もっと凝って部屋に飾れるオブジェのようにしたり・・・。学会らしからぬ発表に聴衆一同に大受け。僕も記念に一つもらってきた。これは免震構造をモデル化したもので、固有振動数が同じ二つのゆらゆらをくっつけると、揺すっても下のゆらゆらはゆれず、上のゆらゆらが揺れ、それで免震構造(正確には制震構造か?)の仕組みを体験できるのだそうだ。
こういう遊び心は、普及の様々な場面に応用できそうだ。僕らがやっている「地形萌え」なんているのも、もう一工夫すれば、地図好きへの大ブレークにつながるかもしれない。
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