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2009/07/27

富嶽周回、コース概要掲載

富嶽周回、コース概要を掲載しました

http://homepage2.nifty.com/MNOP/event/hugaku091114.htm

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富嶽周回下見

 富嶽周回を企画するにあたって、唯一心配だったのが須走口登山道の小富士から富士吉田登山道へのルートだった。もちろん8合目まで上がれば、つながっているのだが、11月の天候やトレイルで富士山1周という主旨とは反する気がする。地図を見ると、小富士から、その下の林道まで約600m。尾根がまっすぐ伸びている。林をつっきっていけない距離ではない。この部分が本当に通行可能かどうかを確かめたくて、富士山に向かった。
 御殿場から須走口までは、砂利道でアップ約500mで、けっこうくたくたになる。そこから小富士までは、約1kmの林間のトレイル。小富士と林道の間は、地図を見ると、きれつマークが入っている。実はこれに期待していた。いってみると、小富士からきれに尾根づたいに砂礫地がつながって、自由に走れる。これを下ってみると、ずばり林道の終点に出た。本当はここで引き返す予定だったが、うれしくなって、そのまま林道を走って、吉田口の3合目までいった。ほんの一部舗装の林道に出るが、後は、等高線にそった気持ちのよいダートの林道だった。これで、全ての区間が問題なくつながった。何度か登り返しはあるものの、いいコースだ。
 帰りは、2600mをコンタリングして須走、御殿場口を抜けて双子山に降りた。10年以上前にコンタリングした時は、もっと走りやすいかったように思うが、存外苦労した。須走口から御殿場口の間は、お中道の名残か、マーキングとトレースがあり走りやすい。

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双子山周辺にて

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2009/07/23

蟷螂の斧

今年から、私の同僚となった水害対策の専門家のUさん、今回の山口の水害のようなものが発生すると、すぐ飛んでいき、その結果や関連情報をブログやウェッブサイトにアップする。「相当なエネルギーですね」というと、「あれで、食ってますから」という。

 最近の山岳遭難の多さと、彼の行動力に触発され、「山岳遭難を考える」ブログを立ち上げました。

http://shin0430.way-nifty.com/mt/

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ライバル

 月曜日のTBSでやっていたライバルのその後を追ったドキュメンタリーは久しぶりに見応えのあるテレビ番組だった。
 最初に登場したのは、小谷美可子と奥野史子。バルセロナ五輪で出場を争った関係だ。せっかく代表の座をつかみかけた奥野。そこに小谷が現役復帰宣言をする。「せっかくの空気壊さないで」と思う奥野。二人の亀裂は深まる。そんなことはアスリートの世界では日常茶飯事だから、どうということはない。驚くべきは、デュエットの予選が終わった後、ベテラン起用で日本より上位にランクされたカナダに不安を感じ、コーチ陣が一度は奥野の代わりに小谷を使うと宣言したものの、試合当日に迷いが出て2時間前に最後の選考のための演技を3人に求めたことだ。結果的に奥野が選ばれ、そして奥野・高山はメダルを取った。選手を選ぶ苦悩はコーチなら誰しもが経験することだが、本番の2時間前に選考会をやらせるコーチの神経は理解できなかった。
 奥野は、「もし選手に戻れるなら、あの時、小谷さんの復帰を受け入れられる選手になりたい」という。しかし、当時そんなことが考えられないからこそ、奥野もまた一流選手となりえたのだ。
 西本vs江川で興味深いのは、江川は今でも西本がなんであれほどライバル意識を持っていたかが心底からは納得できていない点だ。西本は「ローテーションに入れるかどうかという時、江川さんが来れば、その分ローテーションに入るのが難しくなる。なんでおまえ巨人に来るんだ」という思いだったという。それに対して、江川は、「嫌みに聞こえるけど、おれ、ローテーションに入らないなんて思ったことなかった」という。今でも西本は雑草で、江川はエリートのままだった。
 最後に江川は、西本に「沢村賞のメダルってどんなの?沢村賞って書いてあるの?」としつこく聞く。江川が20勝6敗で、西本が18勝?敗だった年、沢村賞を取ったのは西本だった。江川が投手として取れなかった唯一のタイトルが沢村賞なのだ。「おれ、持ってないから・・・」という台詞が、ひょっとすると江川らしい優しさなのかもしれない。 ちなみにライバルではないが、サッカーの中田と岡野の話は、やはりフランスのWCup予選で決勝のゴールを「決めた」のは岡野ではなく中田だったのだという当時の記憶をよみがえらせてくれた。中田曰く「あんな予想外の動きをする選手は(当時は)日本にはいない。おもしろい」と思い、岡野の起用を岡田に進言し、そしてはずしても、GKと1:1なのに(ちなみにこのシーンは日本の学校体育の弊害が世界に披露された屈辱的シーンだと思う)パスを戻されたりしながらも、ボールを送り続けて、結局最後は中田がシュートしたボールをGKがこぼして、それを岡野が「ごっつぁんゴール」的に決めたのだ、このシーンも中田なら、計算づくだったとすら思えた。

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2009/07/21

イベントてんこ盛り:富嶽周回

3連休は珍しくアウトドア関係の行事がなく、18日は弟子のあかねちゃんの結婚式、19日は弓道部のOB会(私はなぜか、静大弓道部の顧問である)に出席した。

 阿闍梨でも活躍したあかねちゃんは、仕事についてから2年間体調もあまりよくなく、電話してもメールしても一向につながらず、下宿でひからびているのではないかと心配になったこともある。結婚で一安心。お相手は、筑波出身の佐々木君。この話が公表された直後が全日本リレーで、その時彼は茨城の2走、トップで出ていった。その後僕が静岡の2走として1分半の差でスタート。これは当然逆転だよね、と焦った僕はもう少しでマップアウトの大ミスをして、意気消沈して4番にいったところが佐々木がいた。最初に考えたこと「よし、これならいける!」。次に考えたこと「こんなオリエンテーリングがへたくそな男にあかねはやらん!」是非、夫婦そろって強くなってほしいものだ。

 日曜日は、精進湖登山道のトレランコース取材と、MTBOチームの最終練習のお手伝い。精進湖登山道は、傾斜といい静かな環境といい、長さといい入門者の初トレランコースに打ってつけである。二合目からしばらくはウッドチップが撒いてあるので、下りは極楽だ。

 その勢いを買って、富嶽周回のポスターを作った。

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Front

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2009/07/14

島流し

2つ前の記事にも書いたが、霧ヶ峰は本当に痛恨だった。戦略と戦力のアンバランス。そのことを痛感した。TEAM阿闍梨の内部では、帝王柳下に戦いを挑む「南北朝の戦いじゃ!」といっていたのだが、挙兵するも、あっけなく惨敗。100点減点でも3位になった昨年とは対照的に、全く島流しにでもあった気分をしばらく引きづった。参戦記録を書いて木村君に送ったら、「ロゲイン上皇・挙兵!島流し」という洒落たタイトルをつけた記事に仕上げてくれた。レースの緊迫感、物語風の見出し。次号のオリエンテーリング・マガジンをお楽しみに。

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2009/07/08

嬉しいほめ言葉

昨年の授業を履修した陸上部の大学院生から、「最近よく走ってますね」と声を掛けられた。走る距離はそう変わってはいないが、時間がとれずに気軽に走るために、トラックで走ることが多くなったからだ。

「先生、冬よりフォームよくなっていますよ」という。前は着地の時にひざが曲がって、上体が安定していなかったが、それがなくなったのだという。それまでにも指摘されたような問題意識は持っていたし、5月のトレランで利佳ちゃんの山での走りを見て、「こりゃなおさにゃ」と思って意識していただけに指摘されると嬉しい。具体的かつ明確で、なおかつ自分の意図に合っていたからこそ嬉しいのだ。

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2009/07/07

オーバータイムの帝王

駒ヶ根のロゲイニングの後、昨年の霧ヶ峰の覇者渡辺さんに「オーバータイムの帝王」というあだなを進呈したが、霧ヶ峰ではまたしても僕がオーバータイム。

2:15までは完璧なプランとその実行だった。昨年のレース記録が残っていたこともあり、どの区間のタイムもほぼ予想通りであった。新しく付け足された車山スキー場エリアのタイムもほぼ予想通りの25分で通過。霧ヶ峰ICに戻ってきた時には、45分の残り時間があった。これは当然、南の踊場湿原にいくよね。

 だが、2:30を越えた後のスピードの低下は特に上りで著しかった。もっとも遠い104?のコントロールをとった時にはすでに残り23分。これもまた予想とおり。昨年はこれより少し遠い場所から、グライダー発着場のすぐそばまで17分で来ているので、まあ安全県内だと思ったが、まず南端のたかだか40m程度しかアップのない丘でやられた。踊場湿原からの100mを越えるアップにさしかかったのは、15分前。100mもあがらないうちに、確実にオーバータイムだと悟った。あとはそれをどれだけ小さくできるかだ。結果は3分強のオーバータイムで、400点の減点。

 2:15の時点で、南にいかないという選択はありえなかった。60を後回しにして、時間によってトルかどうか決めるとか、踊場湿原の周りでなく、巻き道の100点のみで我慢するという選択しもあったかもしれない。プランと攻めの姿勢は評価できる。それを実現するだけの持久力がなかったということなのだ。また課題が一つ増えてしまった。

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車山湿原のつつじは最高のながめ。

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2009/07/02

女性は地図が・・・その後

 前回のブログ記事には数人から個人的な反応をもらった。
コンパス利用について、なかなか習得が進まない点について、Kさんは「俺もオリエンテーリングを始めてから本気になるまでコンパスを持ってはいたがブラブラさせていましたもちろんサムリーディングもやっていませんでした。本気度合いが上がりやっとコンパスの重要性がわかってきました(いまだにヘボィが)」というコメントも寄せた。だから、通常の山登りならなおさら、コンパスの重要性を認識していないだろうということだ。
 一般論的にいえばまさにそのとおり。ただ不思議なのはなぜ重要性を認識できないのだろう、ということだ。山にいけば地図にない道でその選択に迷う、現在地がどこだが不安になる。そうすれば必然的にコンパスで現在地を絞り込む必要がでる。長年の地図利用経験からは、確実にそう実感できるはずだ。コンパスの重要性を認識していないとは、結局のところ、ルート維持や現在地把握の必要性を意識していないということなのだろう。
 Tさんは「女性は地図を読めないんじゃなくて読まない、読む機会が少なかったのでは?とも思いました。登山に行けば、体力的にもリードする男性が先頭に立ち、地図を読む傾向にあり、女性は後についてくだけ。そんな印象。」これは多くの人が共有する印象だけれど、少なくとも習得レベルから言えば、男女差はなく、さらに女性も経験年数によって成績が向上している点では変わらない。印象と現実は実はずれているのかもしれない。それとも女性の学習能力が高いため、少ない機会で読図を習得しているという可能性もなきにしもあらずだ。講習会をすると、積極的な女性は少なくないから。

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ノルウェーに新婚旅行

先週の野外活動の授業で、あちこちの山のスライドやトレラン、アドベンチャーレースの写真を見せたら、ことのほかノルウェーが好評だった。

 30年前、タック杉山から「ノルウェーいいぞ」と洗脳されていたが、本当にその良さが分かったのは、たぶん96年以来だ。それから足繁くノルウェーの山に通った。自然景観のすばらしさ、素朴さ、その反面で北欧らしい清潔さとかアクセスのよさ。僕のホームページを見た山旅好きの中高年のグループがノルウェーに山行にいったのは、ちょっとした誇りだ。

 女の子の数人が「ノルウェーに新婚旅行。でもその前に彼みつけなきゃ」。次の授業の時に、「今や山でコンカツの時代!平地では男女比は1:1.08だが、山では1:2だぞ」と教えて挙げた。

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2009/07/01

女は地図が読めないか?

 昨年登山研修所の研修会で取らせてもらったデータの分析を進めている。山野でのナヴィゲーションに関する18項目からなる質問を統計的手法でまとめると、「地図・コンパスの携帯」「地図の基礎知識」「ナヴィゲーションスキル」「コンパスの利用」「道迷い」という、妥当性が高いと思われるカテゴリが出てくる。自己評価の得点は、この順に下がってくる。つまりは持っていても地図のことを知らず、ナヴィゲーションに使えるかとなるとさらに肯定的な回答は減り、コンパスはもっと使えないということだ。かなり実感に近い結果だったので、すっかり満足してしまった。
 その後、男女差と上記のカテゴリの関係を見た。男女差は明確にある。まあ当然の結果だと思って、気にもとめなかった。ところが、別の分析をしているとき、異なる結果がでてきた。

 しばらく考えて、男女の経験年数の分布を見直した。明らかに違う。男性の方が経験年数が長い人が多い。ひょっとして男女差だと思っていたものは、経験年数の違い?
 改めて経験年数が同一の男女を比較してみた。驚いたことに、そのとおりだった。さらに粘って、経験年数で分けて客観テストの成績を分析したら、こちらにも差がなかった。女は地図が読めない、これは少なくとも山の世界においては正しくない。
 今度は経験年数によってスキルがどの変化するかを見た。結果はこれまた驚くほど綺麗にでた。利用暦0年では、全てのカテゴリにおいてスキルが低いが、「地図・コンパスの携帯」「地図の基礎知識」「ナヴィゲーションスキル」「コンパスの利用」の順だった。経験年数が1年になると全体的に向上が見られるが、特にコンパスの利用についての得点が上がる。さらに経験年数が2・3年になると、「地図の基礎知識」がぐっとあがり、地図・コンパスの携帯と遜色なくなり、頭打ちとなる。それが4年以上になると、向上は「ナヴィゲーションスキル」に及ぶ。しかし、ナヴィゲーションスキルもコンパスも4年以上になっても、地図の基礎知識のレベルまでは上がらない。地図やコンパスを実践的に使うという点では、現在の環境下では経験だけではなかなか進歩しないようだ。もちろん、これは一般的にそのような山行のスタイルが圧倒的ということとも無縁ではないのだろう。しかし、このことは同時に、ひとたび「現在地の把握」を問われたり、進路の維持の努力が必要な状況になると、彼らが容易に窮地に陥ることは想像に難くない。

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