具体性
静岡県体育協会の派遣で、某連盟のメンタルマネージメントを行った。目標を設定してもらい、それに対する課題を書いてもらう。さらに考えつけば、解決方法を書いてもらった上でグループで違いにアドバイスをしあうという設定だった。
ほとんどが社会人だが、年代に応じて目標や課題がちがうのは興味深い。課題に対する解決方法で、一部の選手の具体性の低さが気になった。「体力」という課題自体も具体性が低いが、その解決方法が「休む時間をとる」というものだった。社会人ともなればこのような課題が発生することは理解できるが、多くの場合休みたいと思っていてもとれない。それをとるために、生活を切りつめるのか、職場で上司の理解を求めるのか、など具体的な動きが必要になる。そのレベルまで考えを詰めることができない。また周囲もそれに対して、「じゃあ、そのためにどうする?」というアドバイスをすることができないのだ。
メンタルというと、プレッシャーに備えるとか、やる気を高めるといったことばかりが話題になるが、むしろ「具体的に対応を考える」ことこそ、今のアスリートに求められていることである。同時に、それは日本の教育の大きな課題であるかもしれない。
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