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2008/12/28

はじめての中国

 27日に、香港の仲間とともにフェリーで中国にやってきた。広東地域は北京と並ぶオリエンテーリングが盛んな場所だそうだが、やってきたのは広州南部の南沙という場所である。
 到着した日はユースキャンプの続きが行なわれ、中国チームのコーチとトップ選手数名がアシスタントについて、トレーニングが行なわれた。内容は、宿舎になっている科学技術パーク周囲の庭で、グーグルアースの画像を使ったポイントオリエンテーリングやコンパス練習である。中国では、地図が簡単に手に入らない場所があるようなので、グーグルアースは有用な道具のようだ。日本でもちゃんと地図化されていない公園でのパークOなどには有効だろう。
 この日から僕が泊ることになったホテルの部屋は、おそらくこの科学技術パークにやってくる研究者や学者が長期滞在するために作られたのだろうと思われる豪華なスーツ(日本語ではスイート)ルームで、12畳はありそうな居間とベッドルームからなっていて、我が家より広いぐらいだ。日本語のしゃべれる大学生が通訳としてついてくれている。VIP待遇である。
 28日は最初のイベント、ミドル競技。テレインは急斜面で、そのほとんどはライチ林である。ライチ林は最初は果樹園として表現されていたそうだが、ペローラの助言で今は森として表現してあり、自由に走ることもできる。今日のミドルは6km超で、僕のタイムが78分。ミスはしたし、速く走った実感はなかったが、重力場が歪んでいるのではないかと思うほど遅い。
 途中に地図交換があって、前半は1:10000、後半が1:7500。それはいいとして、そんなこと前日のテクミじゃ聞いてないぞ。スタート前になぜか知っていたペローラが教えてくれた。スタートも11:28のはずが、11:32ごろになっていた。地図やコントロール位置にはほぼ問題なかったが、運営の洗練されていないところが随所に残っている。日本が70年代後半の比較的短い期間に非常に洗練された運営ができるようになったことは奇跡でもあるが、20世紀においてアジア諸国の中で日本だけが比較的短期間に西欧化が進んだことともあながち無縁ではないだろう。中国初めてのレースにして、そんなことを考えた。これで20ヶ国でオリエンテーリングをしたことになる。

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▲南沙で泊っているスイート。写っているのは居間だけで、左奥にバスルームとベッドルームがある。日本では逆立ちしても泊まれそうもない豪華な部屋である。

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▲イベントプログラム。簡略化されているとは言え、大会に関する知識がちょっとあれば、これだけでもだいたいのスケジュールは把握できる。漢字文化圏は偉大だ!

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▲ライチ林の中を走る中国選手。

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