パラダイス
朝霧野外活動センターの管理委託を受けているのは日本キャンプ協会で、センターに常駐しているスタッフは皆若く活きのいい連中ばかりだ。僕にとっては300人は小さなイベントだが、彼らにとっては「朝霧最大の主催事業」で、準備に熱が入ってついつい夜が遅くなる。
夜伽話に、「ねえねえ、センターでトレランイベントやらない?東海自然歩道が使えれば環境負荷も考えなくていいし、ロゲイニングでわかったようにシチュエーション的にも多くの人を引きつける。あっという間に1000人イベントだよ」と焚き付けたら、若い職員が目を輝かせてノッてきた。最近、オリエンテーリング界はどうも消極的な方向ばかりが目につくので、こういう人々に出会うとこちらの気持ちも高揚する。
前からアウトドア関係の仕事を一緒にしてきたセンターのOさんは、ロゲイニングの前夜には暇な時間にグーグルアースで東海自然歩道の付近を見て、コースの検討を始めていた。ここの職員の情熱と僕の頭と宮内の身体があればなんでもできちゃう気がする(宮内は今回のロゲイニングもあの広大なコースを一人で踏査した)。僕は当初県境に近い根原分校をスタートにしてはと思っていたのだが、それだとバスのコストがかかるし、運営も複雑になる。
じゃあセンターからスタートすることはできないんですか?
それはできないよ。だって国道139号をわたれるのは一カ所じゃないか!
いや、センターの北の道路を1kmくらいいくと、実は牛を渡す通路が国道の下にあるんですよ。それ、いける!
あとは往復部分の通行量をうまくコントロールできれば全く問題ない。彼らは地元との関係にも自信を持っている。周辺の土地を持つ財産区との関係も悪くない。コースはやや平らだが、トレイルは初級・中級者には絶品。センターのファシリティーも抜群。前の日に講習会やって、夜はトップ選手のトークを聞いて・・・。三河じゃ散々苦労した部分が鼻歌混じりに片づきそう。
先生、表富士の方も、ずっと林道伝っていけるんですよ。西臼塚までね。往復50km。それなら、そのまま村山口登山道をあがって、宝永火山に出て、そこから太郎坊に降りて、古御岳から富士吉田に抜けて・・・、「アラウンド富士」もおしゃれじゃない!?これって、やったもん勝ちですね。だいたい朝霧から林道とおって表富士に抜けられるなんて知っている人、ほとんどいないですから。
ロゲイニングの300人にも高揚したが、それ以上にとってもワクワクしてしまった。アウトドアバラダイス朝霧への道はまた一歩前進した。
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