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2008/10/22

埋められた水準点

 試験実施のため午前中の休日出勤だった昨日は、日の高いうちに大学を出て、家に帰るまで寄り道をしながら1月の有度山ロゲイニングのための写真を撮った。テーマは今年も有度山の自然と歴史。有度山は今から10万年前に安倍川の堆積平野が1年に3mmづつ隆起し、現在の約300mの丘陵となった。元々は紡錘形であったその丘陵は、駿河湾の海流によって南半分が削られ、その土砂は三保半島を作り、そして、久能海岸の海食崖を作った。そして、古代には日本武尊の草薙伝説、近世には入会地として、あるいは徳川初代将軍家康を祭る地など、様々な歴史的遺産が残る。チェックポイントはそれを実感できるような場所におくつもりだ。
 今日は主として海岸沿いの神社、寺院を回った。他の地域では国道にある水準点では久能海岸ではちょっと山側に入った神社・寺院にある。おそらく旧国道のあたりはまだ砂地で、標高の基準としては心許ないという判断があったのだろう。地点間の角度を測るだけの三角点に比べて水準点は、その間の標高差を地道に少しづつ測っていく。「水準点があれば、間違いなくその間の道は測量隊が通ったということなのだ」、とM嬢に話したら、「そこに村越さんはロマンを感じる訳ですね」と、突っ込まれた。その通り!
 今日回った3カ所の水準点はいずれも境内か参道のコンクリートに埋もれて発見できなかった。一カ所だけ住職がいた寺院で聞いてみたら、「ここら辺のはずなんだが、こないだ埋めちゃったよ」だと。

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