トレランバブル
東京に出たついでに、久しぶりに八重洲のブックセンターに寄った。ロゲイニングが出ているということで山と渓谷の11月号を開いてみると、その記事の対面は別のトレランの話題だった。この号には、他にも石川弘樹がトレランと環境問題について語っていた。その隣には、やはり石川弘樹のトレイルランニングの単行本が出ていた。ランナーズは「トレイルランナー鏑木毅」を出した。アドスポもトレラン雑誌のようになっていた。出版界もトレランバブルのような状態だ。
そうかと思うと、「BRUTUS」11/1号は山特集・ワンダーフォーゲル主義と銘打ち、一昔前の山と渓谷のような表紙であった。p31にはハリウッド俳優たちのアウトドア姿のスナップがあった。そういえばエコセレブなんていう言葉もあったなあ。
このバブルいつまで続くのだろう。バブル期の絶頂にその行く末について考えてみるのも悪くない。心配されるのは、環境団体や登山者とのトラブルだ。今でも、登山者からは冷たい目で見られることもあるやに聞く。ハコネのレースなんて、大文句が来ても不思議はなかったはずだ。
もう一つは事故である。一昨年の東京トレイルでの心不全、そして昨年のハセツネでの滑落事故。底辺が広がれば、自然の中での行動についての十分な知識を持たない人が多くトレイルを走ることになる。レースならまだいいが、練習として日常化すればそれによる事故はより顕在化するだろう。
1990年代前半の経済のように完全に崩壊するとは思えないが、いつかのシナリオを想定すべきだろう。資産運用と同様、ポートフォリオ戦略は破綻を乗り切る一つの有効に思える。ロングからショートまでの多様なレース距離。山岳から里山までの様々な環境とシチュエーション。そして他の種目とのクロスオーバー。
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