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2008/09/29

第三回三河高原トレイルランニングレース

 2005年に開催されたオリエンテーリング世界選手権の地図調査で三河高原の森を知り尽くした。調査が終わる夕暮れに、しばしばその森をジョギングし、癒された。こんな素晴らしいトレイルを、自分だけでなく多くの人に楽しんでもらいたい。世界選手権の最中から、そんな構想が頭の中にできあがっていた。初回から500名以上の参加を得て、今や第三回。コースの楽しさや20km程度という気軽に出られる距離も幸いして、毎年参加してくれる人も増え、1000人規模のイベントとなった。コースは運営上の問題や地元交渉の問題で毎回変更を余儀なくされたが、それも落ち着いた。今回は準備段階でも、口を出す場面はほとんど無かった。スタートと表彰式の役割は与えられていたが、その間はフリー。コースの様子確認と称して、参加者とともにコースを走ってみた。レースで走る三河の森は、一層刺激的で、改めて惚れ直した。
 6名ほどの人が蜂に刺されるアクシデントがあり、ポイズンリムーバーの用意がないという不備もあったが、運営は全般にスムースだった。このイベントがここまで育つ過程に関与することができたことを誇りに思うと同時に、そろそろ自分が手を離すべき時期なのかとも思った。

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2008/09/24

 JR大人の休日倶楽部は、25人募集のところに70人を越える応募があった。企画者として嬉しい反応だったが、この分野が大きな潜在的需要があることを生涯学習産業に認知してもらったことも貴重であった。あまりに落選者が多くなってしまうので、改めて午後のクラスを追加することになった。その打ち合わせのために、19日に神田に出向いた。読図講習の時には、僕もかなり綿密に準備をするが、彼らの繊細さは、さすが接客業のプロを感じさせた。
 土日は、裏妙義で長岡さんとコラボ講習。多くの山岳ガイドは、意外と地図読みができない。もっとも有名な山に登るにしろ岩登りにしろ、地図読みが完全でなくても彼らならなんとでもしてしまう。必要ないと言えばないのだ。その中で長岡さんは、僕が講習で扱うような地図読みの重要性を認めてくれている人の一人である。もちろん彼自身の読図力は抜群であるが、登山の他の分野に比べたら足りないものがあると感じたのだろう。僕もまた自分自身の山の世界を広げたい。そんな互いの思いが合致してのコラボ講習となった。
 土曜日は台風一過の晴天で、定点での地図と風景の対応を行なった。急傾斜で岩場の多い裏妙義は、尾根・谷のトレースがしにくいので、読図者にとっては難しい課題である。もちろん僕自身にも。今回のレベルの人たちにとっては、迷いながらも講師がどのくらいのパーセンテージで自分の判断を確からしく思っているかを見てもらうことも勉強になったのではないかと思う。 
 翌日は、妙義の主稜線に登る荒廃した登山道を上りながら現在地の同定とそのための地図読みのポイントをレッスンする。いつもは慣れ親しんだ場所での読図だが、今回はオンサイト。しかも、登山地図のルートも適度に違っている。僕自身適度な緊張感を持ったし、優秀だった今回の受講生にとっても学びどころの多い講習となったと思う。
 リスクのある場所の通過で、無理して自力でなんとかしようとしている年配のお客さんに対して長岡さんが真剣なまなざしで怒っているのが印象的だった。
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2008/09/17

オリエンテーリングin朝霧

昨年も「どこでも見える富士山が癒してくれる」と好評のオリエンテーリングin朝霧の「朝霧ロゲイニング」、11月30日に開催。

詳しくは

http://homepage2.nifty.com/MNOP/event/olinasagiri08.htm

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2008/09/16

公開講座「安全登山のための読図講習」

 先週末は、大学の公開講座の一貫で、表題の講習を行った。大学はもともと外部へのPRがあまり上手でないので、どれだけ人が集まるかかなり不安だった。全講座を網羅した立派なパンフレットを作成しているが、こんなの見てくる人いるわけないだろ、もっと登山用品店とかで広報しないと・・・。そう思って自分で単独のビラを作って、登山用品店においてもらったりもした。
 ふたを開けてみたら、8月下旬にはすでに定員の20名に達しており、その日に新聞に掲載されたので、仕方なくその日に申し込みのあった4名を含めて24人の受講となった。さらに驚いたのは、アンケートをとってみると、公開講座の冊子・ポスターを見てきた人が40%近くもいたことだ。世の中にはこういうものに目を通している人がいるのだと改めて感じた。好日山荘の講習でも、毎回屋内はだいたいいっぱいになるが、屋外はやや飽和気味であることを考えると、別のターゲット層にヒットしたということだろう。低下したとは言え、地方における国立大学法人のネームバリューもあるに違いない。勉強になった。
 用具を写真を充実させることで、地図記号と等高線の学習はかなりこなれてきたと、自分でも思う。ただ、等高線に関しては、細かく読むことも大事だが、大きな尾根・谷を大雑把にとらえることをもっと強調した方がよい。原理はわかっても、実際フィールドにでると、小さい尾根・谷はわからないので、大づかみにする必要があるからだ。こうなると、練習とともに、センスが必要な部分だろう。細かい把握と大雑把な把握を対比させる教材準備も必要だ。
 もう一つの問題はコンパスの使い方、とりわけ整置だ。これは何度やっても、指導法が進化した気がしない。機械的に整置を覚えてもらうことはできるのだが、プレートやリング内の線に混乱する、実地に出ても応用できない。視線の使い方や、地図・身体・現地の3者関係など、身体性の問題も絡んでくるので、一朝一夕には学習できないのは仕方ないとして、もっと学習者の認識に寄り添った教授法を検討する必要があるだろう。ひょっとするとプレートコンパスを使うこと自体問題なのかもしれない。

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今回はこんな山をつくってみた

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2008/09/13

答えは現場にある

 今週は講演三昧だった。木曜日には毎年引き受けているスポーツ指導者養成講習の中でスポーツ心理学の講義を担当した。翌日金曜日は、某地区の養護(保健室)教員研修で、学校での危機管理と事故の実態について話した。いずれも聴衆の反応は上々であった。講演はエネルギーを使うが、それに見合うやりがいは感じた。とりわけ養護教員の研修では、事故の前面に立つ養護教員や最終的に全てに責任を負う校長の出席だったので、身につまされる内容であったのだろう。真剣さと共感が混じったまなざしが心地よかった。
 講演でいつも残念に思うのは、質問が少ないこと。あってもおざなりなこと。質問によって、さらにこちらが潜在的にしか考えていなかったことが引き出されるという経験がほとんどできないことだ。これこそ、日本の学校教育の最大の負の効果と言えるのかもしれない。同僚との議論だって、実習現場だって、そういう質問が出たときこそ、自分自身の学びにもつながり、また受講者の学びも深まるものだ。たとえば、地図講習会で「徒歩道の破線のところは道が切れているのですか?」という質問があった。一見ばかげている。だが、そこには、記号の持つどの特性が現実を表し、どの特性が恣意的なものかという記号の本質に関わる問題が隠されている。それは、自分でも常に意識していることではあったが、この素朴な質問によって、この点を具体的に受講者に説明することができた。
 「答えは現場にある」。これは今週終わった「コードブルー」で利き腕を失ったフライングドクターが見習いの悩みに対して言った言葉だ。同じことはどんな現場にも当てはまる。教えるべきこと、学ぶべきこと、その答えは現場にある。質問によっては、一方通行的になりがちな講演ですら「現場」になりえる。

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2008/09/07

ありふれた生活

 7日に清水のスポーツショップアラジンで開くトレイルランニング講習会のために、横山さんがやってきた。アラジンの店長、講習会の仕掛け人ノースの田口さんと横山さんを交えて、「夜の部」のみ参加した。今週末は残念ながら小学校資格認定試験のため、僕自身は参加できないのだ。その日の午後にすでにコースを下見した横山さんは、僕や相馬さんが日頃走っているコースを気に入ってくれたようだ。
 飲み話で、1月11日のロゲイニングに併せて今回講習会に使うトレイルを使ってトレイルランニングのミニレースをやろうという話しで盛り上がった。初日はミニレース、その後講習会を併設して、翌日はロゲイニング。この週は3連休なので、月曜日は横山さんも誘って、竜爪山のトレイル体験というのも楽しい。トップアスリートから一般のランナーが一緒に集う場をありふれた日常の中に設定することは、思えば高校以来綿々と続いてきた僕自身のスポーツとの関わりの基本コンセプトであった。世界選手権開催も僕個人にとってはその一環に過ぎなかった。それが再びこうして自分の日常空間に帰ってきた。そのことに少しばかりハイになって、家路についた。

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2008/09/04

やばい

MTBをオーバーホールして、ついでにサドルとハンドルやステム等をかえてもらって、フィッティングもちゃんとしてもらった。改めてその乗り心地にはびっくり。全く別次元の乗り物になってしまった。自分のフォームももちろん変わるのだが、とにかく漕ぎやすくて、これまでよりギア2枚くらい軽くこげる感じなのだ。いきつけの自転車屋の兄ちゃんはあれこれ蘊蓄が好きで、いつもは適当に聞き流しているのだが、腕は確かなようだ。

 「やばい!これじゃあ、トレーニングにならないじゃないか」と本気で思うくらいだった。若者だったら、この乗り心地、別の意味で「やばい」というのだろう。

 思わず、納車翌日、焼津であった研修会に自転車で出かけてしまった。そのままのウェアで講師を務めたが、タイトルが「アスレティックアウトドアの動向」なので、動く見本というわけだ。

 

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2008/09/02

先日の日曜日は、日本平に(半分)トレイルランへ。主要なトレイルをぐるっと回って、アクセス路も入れて、約2時間。今の自分にはちょうどよい休日練習だ。今週末に横山さんがしみずに来て講習会が行われる。講習会に参加する中島あかねに適当な区間を教えるのが目的の一つでもあった。山頂までは最近しばしば走っている彼女も、初めて走る区間があって、楽しんでくれた。

 講習会には昨年の山耐の覇者相馬さんも出るとか。ますますもって参加できないのが残念。

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