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2008/08/25

80年ぶりのメダル

トランスジャパンの生の迫力の前では、北京五輪も自分の中では霞んで見えた。その中で、インパクトを受けたのが男子400mリレーでの日本の銅メダルだった。戦前は跳躍種目で、戦後はマラソンで男女ともメダルを取ってきていたし、アテネでは室伏がハンマーで金メダルを取っていたから、実況時に聞いて、このメダルがアムステルダム五輪の人見絹江以来80年ぶりのトラック種目のメダルだということを初めて知った。
 陸上の短距離関係者から見れば、悲願のメダルであったに違いない。そのことは、レース後のインタビューからも伺い知ることができた。4人の選手の誰もが、「これまでの先輩たちの努力があればこそ」と口にした。確かに、ある時期、日本人は短距離には向かないと言われていた。その生理学的事実自体は今も変わらないだろう。しかし、ここ数年、短距離種目でも、予選通過やファイナリストが出始めていた。バトンパスのあるリレーでは、その技術も大きくレースを左右する。上位チームが次々パスミスで失格になる中、決勝に残ったのも、ラッキーというよりはむしろ実力である。
 向かないといわれた種目のメダルを80年ごしで獲得したその姿に、オリエンテーリングの未来が重なってみえた。

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