トレランバブル
昨年の13時間が悔しくて、今年もハセツネに出ると早々と決めていたが、5月末に利佳ちゃんから忠告メールが来た。「6月1日、日が変わったらエントリーすべし。」昨年も締め切り日を待たずに定員の2000名を越えてしまった。今年はそれを上回る勢いらしい。悪いことに6月1日は日曜日。我が家ではインタネットをしない僕にとってはハンディーだったが、幸いなことにその日の東大大会のために、三島の友人宅にとまった。常時接続のLANを利用させてもらってエントリー。もちろん、クレジットカード決済にする。
ハセツネは利佳ちゃんの予想どおり、申し込み開始から41時間後の6月2日17時には締め切りに達してしまった。僕が関わっている三河高原トレイルランニングレースも昨年は1000名を越えてしまったし、昨年始まったばかりの赤城山も今年は740名に達した。
タカタッタというトレラン雑誌が発刊したり、数年前にトレランの本の企画を持ち込んだ時には体よく断られたランナーズでも、トレラン特集の増刊号が出る始末だ。ちょっと大きな山岳用品店やスポーツショップにはトレランコーナーがある。世はトレランバブルである。
バブル自体悪いことだとは思わない。単調な日本のロードから自然の中を走ることにランナーの注目が向き、両者の敷居が低くなってきたのだとしたら、それは喜ばしいことだ。日本では種目間の垣根が高くて、それがアスリートの楽しみを減らしているように思っていたので。ランナーの身体面を考えても、ロードよりもトレイルを走る量が増えることは望ましいことだろう。
ただ、ハセツネにしろ、その他のトレランレースにしろ、基本的に走るところは山岳地域である。周囲に選手やランナーがいるとは言え、事故が起こってもまずはセルフレスキューが基本の世界である。そういう自然の中での常識とスキルを参加者全てが身に付けているかどうか、気になるところである。ハセツネは、AEDをスイーパーに持たせて救命した実績があるし、昨年の事故を受けて、今年は安全面の講習会を開くという。こういう点には、より多くの主催者と参加者が意識的にならなければならないだろう。
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