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2008/06/19

遠い友人

韓国で開かれるアジア選手権の件で、香港の会長のCKりーと連絡を取り合っていたら、「2日前の会議で、香港はIOFのpins of honour(まあ功労賞のようなもの)にshinを推薦することにした」というメッセージがあった。もともと僕がIOFの理事に立候補したのも、香港の当時の会長から、「ぜひでるべきだ」といわれたからだ。

 この8年、IOFの理事として大きな働きはできなかったかもしれないが、アジアでのオリエンテーリングの普及・発展には少なからず貢献できたという実感はある。しかしそれ以上にうれしかったのは、それを日々接することのない香港の友人たちが評価してくれていたことだ。 国内組織の運営では、ともすれば批判や要望の中で気力を失いかけることもある。彼らはことあるごとに、 僕にポジティブなフィードバックを与えてくれた。

 もっとも香港のオリエンティアたちとは、ジュニアのキャンプで行き来したり、大会のコントロールを手伝ったりする仲だった。一昨年行われたアジア環太平洋選手権では、僕が10年くらい前にジュニアキャンプで指導した若手たちが、運営の中核を担っていたから、そのこと自体非常にうれしく思えたし、彼らとはファーストネームで呼び合える中で、一緒に仕事をすることも非常に楽しかった。

 遠くの親戚よりも近くの友人よりも遠い友人。それも僕らしい人生なのかもしれない。

 

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先々週、先週と、2週末をかけて常葉学園→竜爪山→浅間神社のトレイルを走破した。残念ながら、一部車道に降りない部分もあるが、前半は低山、後半は里山気分が味わえる、なかなかのトレイルである。ただし27kmの割にアップ合計が2200mもあり、意外とつらい。

詳しくは・・・

http://homepage2.nifty.com/navi-and-map/ryuuso_trail.htm

Ryuu8b

Ryuu7

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2008/06/11

after thirty years

 高校時代ガールフレンドだった女性とメールをやりとりする機会があった。先週末クラス会があって、欠席した僕は幹事宛のおわびメールを同級生全員あての同報メールで流したのだが、それに彼女が個人的にリプライしてきたのだ。
 彼女は今は某旧帝大の大学教授をしており、男女共同参画特任教授でもある。今年2月に静岡大学で開かれた男女共同参画のシンポジウムのパネリストとして招かれてもいたのだが、僕の方が入試業務から離れられず、その時は挨拶を交わすことができなかった。
 彼女は、高校の時から優秀だった。共通一次試験(現在のセンターテスト)では、彼女が895点で、僕が888点だった。この時は得意の物理で、ドップラー効果の問題の読み間違いで15点を失っていたで、気にはならなかった。しかし、その後卒業式で彼女が総代だと聞いた時には少し凹んだ。そして、凹んだ自分に対しても嫌気がさした。
 それから30年近くたって、僕は所属する学会から日本学術会議の会員への候補者として推薦されることになった。かつては功成り名を遂げた学者の集まりである同会議も最近では若返りや地方会員、女性会員を増やす努力がなされている。地方在住ということで、推薦されたのだろう。残念ながら会員に選ばれることはなかったが、もし選ばれていたら就任するはずだった日の新聞に、新会員の名前と抱負が掲載されていた。その中に彼女の名前を見つけた。30年前とは違い、そのニュースは素直にうれしく感じられ、またそういう優秀な女性がガールフレンドであったことが誇らしく思えた。自分もそのくらいは30年間で成長したのかもしれない。

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2008/06/05

トレランバブル

 昨年の13時間が悔しくて、今年もハセツネに出ると早々と決めていたが、5月末に利佳ちゃんから忠告メールが来た。「6月1日、日が変わったらエントリーすべし。」昨年も締め切り日を待たずに定員の2000名を越えてしまった。今年はそれを上回る勢いらしい。悪いことに6月1日は日曜日。我が家ではインタネットをしない僕にとってはハンディーだったが、幸いなことにその日の東大大会のために、三島の友人宅にとまった。常時接続のLANを利用させてもらってエントリー。もちろん、クレジットカード決済にする。
 ハセツネは利佳ちゃんの予想どおり、申し込み開始から41時間後の6月2日17時には締め切りに達してしまった。僕が関わっている三河高原トレイルランニングレースも昨年は1000名を越えてしまったし、昨年始まったばかりの赤城山も今年は740名に達した。
 タカタッタというトレラン雑誌が発刊したり、数年前にトレランの本の企画を持ち込んだ時には体よく断られたランナーズでも、トレラン特集の増刊号が出る始末だ。ちょっと大きな山岳用品店やスポーツショップにはトレランコーナーがある。世はトレランバブルである。
 バブル自体悪いことだとは思わない。単調な日本のロードから自然の中を走ることにランナーの注目が向き、両者の敷居が低くなってきたのだとしたら、それは喜ばしいことだ。日本では種目間の垣根が高くて、それがアスリートの楽しみを減らしているように思っていたので。ランナーの身体面を考えても、ロードよりもトレイルを走る量が増えることは望ましいことだろう。
 ただ、ハセツネにしろ、その他のトレランレースにしろ、基本的に走るところは山岳地域である。周囲に選手やランナーがいるとは言え、事故が起こってもまずはセルフレスキューが基本の世界である。そういう自然の中での常識とスキルを参加者全てが身に付けているかどうか、気になるところである。ハセツネは、AEDをスイーパーに持たせて救命した実績があるし、昨年の事故を受けて、今年は安全面の講習会を開くという。こういう点には、より多くの主催者と参加者が意識的にならなければならないだろう。

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2008/06/03

圧死

昨年秋から、緊急地震速報が一般にも提供されるようになった。これは地震の波の伝わる速さが電気的な信号の伝達速度より遅いことを利用し、震源近くで地震を感知し、遠く離れたところに、実際の地震波が伝わる前に地震の到来を知らせるシステムである。最近では石垣での地震ではじめて一般に伝達された。

 地震防災の研究をしている同僚と一緒に、この地震速報が本当に待避行動を促進するかどうかを検証している。確かに実際の揺れの前に地震の到来がわかれば、揺れる前に机の下等に避難する余裕ができる。しかし、それは地震速報というものの意味を理解していること、避難行動を知っていること、避難の必要性を認知してすぐに行動を起こせることといういくつものハードルをくぐってはじめて効果を発揮する。

 昨年も同様の実験を行なったところ、速報があったにも関わらず半数以上の人が「圧死」した。今年も「圧死者」は続いている。危険性を伝え適切な行動を導くことは難しい。オリエンテーリングでも同じことはいえそうだ。

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地震とともに後ろから倒れてきたタンスによって「圧死」

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2008/06/02

リフレッシングな休日

 6月末のアドベンチャーレースのために、土曜日にラフトとMTBの練習をるっちさんとまどかさんとやった。ここ数日の雨でかなりの水量のある富士川でのラフト下りは楽しかった。流れの読み方、その乗り切り方など、水上や川岸の上と様々な角度で説明してもらうことができた。「まず最終目的地を決めて、そこにどうやって流れていくかを決めていくんです」というガイドの言葉はそのままオリエンテーリングにも当てはまるようで、面白かった。
 MTBでは、予想エリアである。富士川南部の丘陵地の林道を一周した。昔富士川流域と蒲原地区を結んでいた古道らしく、随所に旧跡がある気持ちのよいコースだった。ちょっと胸に締め付け感があったが、楽しいサイクリングだった。ナチュラルアクションに近づくと、どこからともなく宮内が現れた。やはり富士川南部がトレッキング+MTBエリアか?

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▲まずは登りの林道で牽引の練習

▼眺望点で地図読みをちょっと練習

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 その日はロブのうちに泊まって、翌日は東大大会。来週のあまりの仕事の多さが重荷で、東大をパスしようかと思ったほどだが、ここ2ヶ月ほどのトレーニングの成果を試してみたいという誘惑が勝った。昨日とはうって変わった好天だが、この季節のロングのレースには暑すぎる。出来る限り水分をとって、レース中も積極的に給水を利用した。
 登りが多く意外と走りにくい今回のコースは、速いトレーニングはしていないが、長い距離を走ることの多い僕にとってはむしろ与しやすいレースだった。スピード感はなかったし、最後はくたくただし、つまらないミスをたくさんした割には結果はよかった。松澤によれば、全日本の上位6人のうち、紺野(今日はDSQ)に僕が加わったのが今回の入賞メンバーらしい。平均年齢38歳。35歳以下はいない。
 ゴール後は走って会場に戻る元気もなかったが、精神的にはリフレッシュ。来週懸案の地震防災の授業のレジメも、夜にあっという間にできてしまった。

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