« トレランバブル | トップページ | »

2008/06/11

after thirty years

 高校時代ガールフレンドだった女性とメールをやりとりする機会があった。先週末クラス会があって、欠席した僕は幹事宛のおわびメールを同級生全員あての同報メールで流したのだが、それに彼女が個人的にリプライしてきたのだ。
 彼女は今は某旧帝大の大学教授をしており、男女共同参画特任教授でもある。今年2月に静岡大学で開かれた男女共同参画のシンポジウムのパネリストとして招かれてもいたのだが、僕の方が入試業務から離れられず、その時は挨拶を交わすことができなかった。
 彼女は、高校の時から優秀だった。共通一次試験(現在のセンターテスト)では、彼女が895点で、僕が888点だった。この時は得意の物理で、ドップラー効果の問題の読み間違いで15点を失っていたで、気にはならなかった。しかし、その後卒業式で彼女が総代だと聞いた時には少し凹んだ。そして、凹んだ自分に対しても嫌気がさした。
 それから30年近くたって、僕は所属する学会から日本学術会議の会員への候補者として推薦されることになった。かつては功成り名を遂げた学者の集まりである同会議も最近では若返りや地方会員、女性会員を増やす努力がなされている。地方在住ということで、推薦されたのだろう。残念ながら会員に選ばれることはなかったが、もし選ばれていたら就任するはずだった日の新聞に、新会員の名前と抱負が掲載されていた。その中に彼女の名前を見つけた。30年前とは違い、そのニュースは素直にうれしく感じられ、またそういう優秀な女性がガールフレンドであったことが誇らしく思えた。自分もそのくらいは30年間で成長したのかもしれない。

|

« トレランバブル | トップページ | »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: after thirty years:

« トレランバブル | トップページ | »