Life in the fast lane
入試と読図講習関係の仕事を駆け足で続けた2ヶ月へのささやかなご褒美として、CDを2枚買った。1枚はバッハの無伴奏チェロ組曲。もう一枚はホテルカリフォルニアだった。高校時代に友人から借りたロックのレコードの中で唯一気に入った思えたアルバムを、なぜか最近もう一度聞きたくなった。
収録曲のタイトルを見て驚いた。New kids in town, Life in the fast lane, Wasted time, Pretty maids all in a raw, In last resort など、いちいち自分の人生を暗示するかのようなタイトルが並ぶ。記憶にあったのはメロディーなのに、無意識の中でアルバムのテーマに呼応していたのかもしれない。
もう1年半前のことになるが、slow life の師匠田島利佳から、「トレーニング日誌付けるの止めたら」と言われて、20年間以上付けていた練習日誌を止めた。この1月から運動内容の記録は再開した。それはエリートレベルから見たらトレーニングといえるものではないけれど、そんな足跡でも残しておきたい。その習癖は、30年以上の間、辛さはもちろんだが、それに余る満足感を与えてくれた。疲れて「だらだらしたい」ともらすたびに、「だらだらの仕方知ってますか?だらだらできないでしょ?」と言われる。もし僕にslow lifeがあるとしたら、それはfast lifeとは別のところではなく、fast lane を集中して飛ばしている最中に感じられる心の中にあるのだろう。実は帰るべき場所(=last resort)はそこにあるのかもしれない。
Hotel California自体、文明批判の曲である。手に入れた魅力に満ちた生活、それは天国ともなりえれば地獄ともなりえる。しかし、そこから逃げ出すことはもはやできない。ならば、腹をくくろう。
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