読図と三角形の求積
好日山荘静岡呉服町店とタイアップしての屋外講習会も二度目となった。今回も20名を越える参加を得て、リピーターもいる。
講習会をしていつもながら思うのは、等高線から尾根・谷をたどるという基礎的な読図スキルでさえ、実際の山の中で行うのは難しく、そのためしばしば自分のいる場所を同定できない事態が発生するということだ。
いた場所を地図で確認する、その後の動きを憶えておく(たとえば、道の右に入ったのか左に入ったのか)。動いた方向を確かめる、それを地図でフォローする、場所を絞って、周囲の様子を観察し、頭の中で地図化する、それに対応する場所を地図で探す。実際のナヴィゲーションの中で現在地把握するためには、これだけの手順を一つもぬかりなくやる必要があるのだったということを改めて思い知らされる。
そういえば、修士論文の学生が、小学校5年生の三角形の求積が定着していないが、とりわけ定着が悪い、「高さが外在し、底辺が回転している(水平ではない)」三角形ではとりわけ成績が悪いが、それを習得するためには5段階の認知的手続きが必要で、それを手順化して教えることで求積が定着するという実践研究をやっていた。
地図を読みこなすスキルというのも全く同じような状況にあるようだ。
谷の方向を確認するには身体の向きも重要。講習では、そんなことも指導していく。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント