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2007/10/26

山耐事故について

今年も山岳耐久レースで事故が起こった。昨年の「事故」は心停止と聞いているが、スイーパーが運んでいたAEDによって助けられたという。心停止してからAEDが有効なのはせいぜい10分間程度であることを考えると、あれだけの人数が動いているレース中、AEDが有効に使われたことは奇跡としかいいようがない。

 そして、今年小河内峠近くの巻道で滑落があり、40歳の男性が死亡した。このあたりは僕も通過する時、時々谷側を見て、死ぬような気はしなかったが、「落ちたら結構やばいよな」とは思った。もっとも大岳あたりの方がもっとやばそうだったが。

 今年はTTRでも心不全による死亡があった。皮肉なことに昨年の山岳耐久でスイーパーを務めた高橋さんであった。大きな事故ではないが、5月のハコネでは、刈られた竹を脚に刺してリタイアしている競技者も見た。

 一般の登山道とはいえ、山を体力の限界近くで走っているのだから、危険はある。問題は、このようなレースの危険性を具体的レベルで主催者と参加者が共有しているかという点である。たとえば、山道を走るということはロードでのレースに比べて心停止の可能性はどのくらい高いのだろうか?中高年が多いせいもあるが、登山は成人のスポーツ活動の中でも心臓系突然死の多いスポーツである。そんな基礎的情報も蓄積する必要がありそうだ。

 近頃トレイルランバブルで参加者も急増している。その最高峰としての山岳耐久の人気もうなぎのぼりで、今回も申し込み期限のだいぶ前には定員の2000人に達してしまったという。こういう状態の中では、十分な体力や山を走るスキルのない参加者、このようなレースの危険性を十分認識していない参加者が参加してしまう可能性がある。

 重篤な事故が多いという印象がある。主催者にも参加者にもなんらかの自己規律が求められているのではないだろうか。

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