体協スポーツ科学委員会に出席して
本年度から、久しぶりに静岡体協のスポーツ科学委員になった。前回から10年ほどたっているが、医科学活用事業が充実したのには驚いた。中でもメンタルマネージメントは大人気で、昨年はのべ30回行われ1196が受講している。なかには1回80人の講習もある。それって講演?
今でも指導者講習などを担当すると、メンタルマネージメントって、「あがらないための秘訣」「魔法の言葉」を聞く場のように思っている指導者、選手に遭遇する。上がらないため、実力を発揮するために心の調整が必要なことは論を待たないが、心は「こうしろ」と命じただけでは動かないという事実はまだ十分認知されていないようだ。実力の発揮には「考え方」が大きな役割を果たすが、考え方は一種の習慣なので、たとえば箸の持ち方を変えようと思えば長い時間の練習が必要なように、習慣の変更と定着には長い時間が掛かるのだ。
回数の多さはともかく、それに比べた受講人数の多さは、喜んでばかりもいられない状況を表している。報告書には「効果が期待できる」とはあるが、効果の厳密な検証の必要だろう。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント