アウトリーチの重要性
火山のハザードマップで共同研究している関係で、火山関係のシンポジウムに参加した。火山爆発のメカニズムという基礎研究から、爆発の影響を最小限にする防災まで広い範囲をカバーし、億単位(多分)の研究費がついている研究プロジェクトである。僕が関わっているのは、研究成果をどう社会に還元していくかを研究している班である。この班のメンバーの一人に火山学者の鎌田さんがいる。もう40歳代後半の鎌田さんは、毎回ヘビメタ系のロッカーかと思うような衣装で現れる。
どんなに重要な研究分野であっても、その分野の研究者の10%程度がアウトリーチ(外部への広報・PR)専門にならないと、その分野は社会の中に広まらないと、彼は主張する。彼自身、先端を研究する研究者の道よりもアウトリーチ専門へと軸足を移し、ガンガン火山の本を出し、精力的に講演会もこなしている。ファッションもアウトリーチのための重要なアイテムなのだそうだ。
ボーナスをファッションに全てつぎ込んでいるそうだ。火山爆発なんていう社会にとって重大な領域ですらそのくらいのことが必要なのだから、オリエンテーリングをアウトリーチしようと思ったら、それをしのぐ気合いが必要だろう。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント