失踪日記
ロリコン風の絵を描いてその後のオタク文化に大きな影響を残し、少年誌に何本もの連載を抱えていた吾妻ひでおは、89年に、どうしても原稿が描けず、締め切りをすっぽかして失踪した。その顛末を綴ったのが「失踪日記」である。前から読みたかったこの本を、北海道にいく途中の品川の書店で見つけて購入した。隣に並んでいた「うつうつ日記」というのもついでに買った。この人、失踪を2回、その後アル中で入院、さらに、うつ病ともつきあっている。
ホームレス中は、食料も寝場所も自分で調達する。畑から抜いてきた大根を、カッターナイフで皮を薄めにむくと辛口、厚くむくと甘口が楽しめる、拾ってきたてんぷら油をデザート代わりに飲む、これも拾ってきた生卵と混ぜてマヨネーズを作る、挙げ句の果てには便秘でなかなか出ない時にも活用し、「万能だぞ、てんぷら油」と感嘆する。その努力と工夫の精神は、アスリートにも学べき点が満載である。
その後のうつ状態について書いた「うつうつ日記」は、うつとは思えない精緻な内容で、読んだこちらの方が鬱状態になりそうだった。そんなこんなでぐったりして、19時に帰宅。
北海道で車の鍵をなくしてたので、家にあったスペアキーを持って新富士駅まで車を取りに出直した。電車で行くのはしゃくだったので、トレーニングを兼ねて自転車でいった。バイパスを車で飛ばしてもその35分はかかるが、たったの70分。ちょろいもんだ。
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