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2007年12月 7日 (金)

防災に関する知識

 先週末は、認知心理学会の安全心理研究会にはじめて出席した。東北大学の仁平先生の講演だった。さすがにこのくらいの大先生になると、テーマとは関係ないカラスの話を30分くらいやっても、誰も文句を言わない。
 この日の講演では、防災教育で獲得させるべき知識として、1)個別知識、2)スキーマ、3)ナラティブ、4)スクリプトが指摘された。個別知識はいわば防災一口メモのような知識、スキーマとは災害そのものの一般的特性を踏まえた一般的な対処知識、ナラティブとはエピソード、スクリプトとは防災行動手順のようなものである。
 こういう知識があると実証されたものではなくて、いわば作業仮説のようなものだが、確かに私たちの持っている、あるいはコミュニケートされている防災知識をうまく網羅している。最終的にはスキーマに裏付けられたスクリプトの獲得が防災教育の目標であろうが、知識が行動に結びつくという点では、ナラティブが態度に影響する側面も無視できないであろう。
 火山のハザードマップの読み取り実験をした実感からは、火山についてはいずれの菱木も十分ではないように思われる。特に火山やそのハザードの特性といったスキーマ的な知識、それにどう対処すべきかというスクリプト的な知識も十分とは言えないし、ハザードマップそのものでも、肝心な「山を見る」といった情報は欠落している。
 知識とその構造の把握は認知心理学の重要な研究領域であるが、危険という点ではまだまだ未開拓なテーマが残っていそうだ。

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